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日本の政治家が無視を決め込みがちな「後世への責任」とは

一次情報がほとんどない!

事実上の脱原発

10年前の東日本大震災と東電福島第一原発事故当時の内閣総理大臣だった菅直人が『原発事故10年目の真実』(幻冬舎)を出した。

この本では、原発事故当時の回想部分は少なく、その後の政策転換によって、脱原発が事実上、実現していることが書かれている。

事故後、地震・津波の被害を受けなかった原発も、定期点検のために停止していった。だが再稼働の条件が厳しくなったため、止まったままのものが多く、2012年5月から7月にいったんゼロとなり、さらに2013年9月から15年8月までの約2年、原発による発電量はゼロとなった。

その後も再稼働したものはあるが、現在稼働しているのは4基に過ぎない。

一方、太陽光などの再生可能エネルギーでの発電は飛躍的に伸びた。

これらは政策転換したから実現したものだ。

 

菅直人は、この本のまえがきで、原発推進か、原発ゼロかについては、すでに勝負はついており、推進派は、将棋でいう投了をしようとせず、いつまでも指し続けている状態だという。

そして原発はおろか火力発電を含めた全ての発電量を、太陽光などの再生可能エネルギーでまかなえることを説明し、政策転換を求めている。

福島第一原発の廃炉についても、更地にするのは今後100年かけても無理であり、その間に格納容器や建屋が経年劣化していくことを考えれば、チェルノブイリのようにあの場所に封じ込めるしかないのではないかと問題提起もしている。

そして3.11の事故では、最悪の場合、首都圏を含めた5000万人が避難しなければならないところだったと説明し、総理大臣経験者として、5000万人の避難計画など作れないと断言している。

小説・映画の『日本沈没』と同じ状況になるところで助かったのも、偶然が重なったからだった。

地震の多い日本での原発は無理だというのが、当時の総理大臣の結論である。

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