ユニクロ「値下げ」の衝撃…アパレル業界の「在庫問題」がいよいよ危なくなってきた!

小島 健輔 プロフィール

アパレル業界の「あきれた楽観主義」

2020年の春夏物では血を吐くほど過剰在庫に苦しんだのに、感染の収束を期待して2021年春物の調達も抑え込めず、またぞろ過剰供給と叩き売りの泥沼を繰り返すアパレル業界には自浄作用は期待できない。

2月20日の本サイトに寄稿した『日本人は知らない…日本人がどんどん「貧しく」なっている「本当の理由」』で明らかにしたように、収入が伸びず社会負担増と増税で勤労者の生計が貧窮する日本では不要不急のお洒落支出は切り詰められ、コロナ禍で若者と女性が困窮する中ではアパレル消費の萎縮は止まらない。

たとえ何時かコロナが収束しても、かつてのようなお洒落消費が復活するのは難しく、アパレル消費の衰退が続くという現実を受け入れるしかない。

昔のようなアパレル消費は戻ってこない photo/iStock
 

なのに、『アパレル全体はダメでも自社だけはイケる』と楽観するアパレル事業者が少なくない。そんなアパレル業界のあきれたポジティブ体質が禍し、コロナ禍という未曾有のカタストロフィに直面してもなお、ものづくりと事業拡大の夢を追い続け、互いの首を絞め合っている。

ここまで来れば業界ぐるみの「減産カルテル」を断行して過剰供給の根を絶つべきだと思うが、中小零細から巨大企業まで事業者が多すぎてそんな話がまとまる業界ではないから、個々の企業が過剰供給と叩き売りの泥沼を抜ける方策を提示しておこう。

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