当たり前に趣味が持てる仕組みづくりを

ワークライフバランスが整ったフィンランドらしい暮らしを送るふたりにとって、日本人の生活はどのように映るのだろうか。

「フィンランド人と日本人の価値観が異なることが、暮らしにも影響していると思います。ここでは平等性が重要視され、男女が同じように働かなければなりません。社会システムが、平等であることを基準に作られているんです」(イルマリさん)

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「気持ちとしては男女平等にしたくても、日本はまだその土台が整っていないと思います。働きたくても保育園の受け入れが難しければ、夫婦のどちらかが家にいるしかありませんし、フレキシブルな職場環境も多くないのではないでしょうか。こちらは離婚率が高く、ひとりで子育てされている保護者が多いこともあり、融通が利きやすい環境ではありますね」(リサさん)

リサさんいわく、フィンランドでは“専業主婦”の存在がめずらしいとか。現地の人の感覚では、誰もが「職業を持っている」あるいは、「勉学に励んでいる」のが一般的であり、もし自身が専業主婦だったら、なんとなく引け目を感じてしまうかもしれないと話す。

いたるところに森が点在するフィンランドでは、景色が美しい森での散歩やジョギングが趣味だという人も多い 撮影/小林香織

この国で暮らし始めて、もうすぐ8ヵ月になる筆者は、趣味に没頭する現地の人々に感化され、ようやくバドミントンや森の散歩といった趣味の時間を意識して持つようになった。コロナで長時間引きこもりがちになったこともあり、運動や人との接触が良いメリハリになり、ネガティブ思考を引きづらなくなった気がする。

男女平等の意識、柔軟な職場環境、ジェンダーレスな社会システム、どれをとっても今の日本には課題があるが、まずは、仕事や家庭生活と同じくらい「趣味」を大事なものだと位置づけると生活が変わり始めるかもしれない。

編集/大森奈奈

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