「うっせぇわ」を聞いた30代以上が犯している、致命的な「勘違い」

わかった気でいる年長者に言いたいこと
鮎川ぱて @しゅわしゅわP プロフィール

若者にとって、セクマイの物語は「我が事」なのだ。なおこのボカロP両氏ともがAdoに楽曲提供している(12月24日投稿「レディメイド」はすりぃが作曲、2月14日投稿「ギラギラ」はてにをはが作曲)。

 
 

参考までに、本記事が想定している47歳の読者、すなわち1973年生まれは、現時点で最後の人口ピーク、団塊ジュニアのど真ん中である。同年の出生数は209万人――現在の10代における1学年は約105万人なので、ほぼ2倍である。

団塊ジュニア世代が10代だったころと、いまの10代とでは、世界の見え方があまりに隔たっているのだ。

そして、若者がマイノリティなのは、いまに始まったことではない。いまの30歳、1990年の出生数は120万人。少なくとも10年前には現在の図式は始まっている。

もちろん、マイノリティが声を潜めなければいけないということはいっさいない。断じてない。だが、多数決の論理のもとでつねに強者となるマジョリティ=大人に対して、そしてその「強者性」への無自覚さに対して、若者たちが世代全体として諦念を共有していたとしても、なんの不思議もない。繰り返すが、もうずっと前から若者は、盗んだバイクで走り出していないのだ。

若者が若者に送る「処世術のアドバイス」

だから、「うっせぇわ」なのだ。この曲を歌うAdoは10代。そして作詞作曲者のsyudouは、ネットラジオなどで公表している来歴によると、就職も経験したことのある20代である。

先ほど掲載したミュージックビデオに登場する少女はセーラー服を着ているが、一方、歌詞では「経済の動向も通勤時チェック」「酒が空いたグラスあれば直ぐに注ぎなさい」など「社会人」が想定されているようである。ネットの反応の中には「矛盾ではないか」という声もあったようだが、この言わば「10代と20代の混在」は矛盾であるどころか、この曲の本質である。

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