丸めた布団が机代わり…
駅のホームで単語の暗記も

——食事も睡眠もとりづらい悪環境の部屋で受験勉強はどのようにしていたのでしょうか?

家にはもちろん机がないので、丸めた布団が机の代わりでした。うちにはテレビやゲームなんかの娯楽もなく、勉強しかやることがなかったので、過集中の状態になるんです。でも、母が話しかけてくることも多く、どうしても集中できないときは駅のホームにずっと座って、単語の暗記をすることもあリました。塾に行きたいと思ったこともありましたが、塾代を出してほしいと交渉するのが面倒に感じてしまって、家か図書館で勉強していましたね。

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そもそも東大受験も、母が決めたことで、私が受験したときは“リケジョ”がブームだったので、理系を勧めたのも母でした。今だったら「東大には行きたくない。理系は苦手」と言えるけれど、当時の私は自分の得意・不得意より、相手がそれを求めているかどうかが、「やる・やらない」の尺度になっていたんです。母が東大の理系と言っているから、そこに行くべきなんだなという感じで、特に違和感も感じませんでした。「嫌なら言えばいいのに」とか友人に言われたのですが、もはや嫌でもなく、もうなんとも思わないという考えになってしまっていたんです。

(C)ハミ山クリニカ 『汚部屋そだちの東大生』(ぶんか社)