イッセー尾形✕清武英利 「ナニワの借金王」の不思議な魅力

連続ドラマ「トッカイ」話題沸騰! バブル経済とその後始末について名優と原作者が語り合う
清武 英利 プロフィール

――演じて驚いたことはありますか。

尾形 あんまり驚かない。金丸になって読んでいるから。ただ安藤(隆弘)という部下とのやり取りが、実際はどうだったのかなというのはちょっと気になりますね。言ってみれば秘書役なんだけど実務もやり、いろんなことをやっている。でもみんないなくなったときにこの二人だけでなにかやり取りがあったと思うんですよ。そこは知りたい。

 

結構、金丸さんこういうときはこう言ってくださいよとか、逐一予行演習みたいなことをやってたのかなって。

彼自身、「金丸」を演じているんですよ。基本は身体ひとつでやってきたことの延長線上にカネがある。何兆円か知らないですけど、いまでもおカネが自分の身体の一部、そういうふうに思っているのかもしれないですね。

誰が「金丸」に貸したのか

連続ドラマW「トッカイ」より

――捕まって出てきたあと、札束にほおずりするシーンがありましたが。

尾形 あれはね、監督がやれやれっていうから。自分で自分の匂いを嗅いでいるようなもんだから。守銭奴でも恥ずかしくてやらないですよね。あのシーンのときの紙のほうはホンモノのお札でしたよ。

清武 怪物を怪物にしたのは、本人ではなくて、時代でもなくて、住専であったり、母体行であったり、それから新聞社であったり、それを放置した大蔵省、官庁ですよね。彼にカネを貸さなければああいうふうにならなかったわけだから。新聞・雑誌も一時期、(バブル紳士らを)もてはやしたことがあったわけだから。

接待を受けたり、あるいは接待してカネを(貸すから)持って帰れと言った人をなるべく実名で追っていかないと、いつまで経っても、世の中変わらないと思いますよね。

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