アメリカの一流大学がリベラルアーツを重視する理由

『自由になるための技術 リベラルアーツ』その2
山口 周 プロフィール

リベラルアーツを学ぶということは、一見遠回りに見えますが、人間というものの普遍的な本性について皮膚感覚で知るとともに、人間理解を深める最も効率的なルートだといえます。

 

今日のように変化のスピードが速まり未来が不確定になってくると、ルールが世の中の変化に対して後追いになってしまうという事態が頻発します。特にAI(人工知能)やバイオテクノロジーなどの最先端分野では、法律や制度などの社会ルールが整備されないまま、テクノロジーだけが進んでしまう状況が危惧されます。今後の展開次第では、人類にとって取り返しのつかないことだって起こりうる。

このようにまったく未知のテクノロジーが登場し、社会の中で本格的に実装されたとき、一体何が起こるのか、果たして倫理的に許容されるのか、そういった広いパースペクティブが強く求められる局面で、よすがとなるのは結局、リベラルアーツしかない。人間の行動と反応の歴史に蓄積された人類のコナトゥスをもって対処していくよりほかに術がないと思います。

 

  

 

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