参加することではなく「儲けることが目的」……
IOCを始めとするオリンピック組織が腐敗したのは、120年以上の垢が積み重なった結果だと言える。しかし、それを加速したのがオリンピックの巨大利権化である。
オリンピックがテレビ中継されるようになってから、巨額の放映権料がIOCに転がり込むようになった。
その資金が「世界平和」のために使われるわけではない。スポーツ振興に一部使われるかもしれないが、大部分は「利権」となる。
それだけではない。IOCは「金づる」であるテレビ局に平身低頭するから、オリンピックの開催日時さえテレビ局の放映日程に合わせざるを得ない。
2020年東京オリンピックの元々の会期は2020年7月24日から8月9日であった。そして、2021年7月23日から8月8日までの会期が改めて設定された。
サウナ風呂のような日本の酷暑を避けるための秋開催(第1回東京オリンピックの会期は1964年10月10〜24日であった)提案が却下されたのは、米大手テレビ局の放映日程の都合だと言われる。
もし金儲けのためにマラソンランナーを始めとする選手たちの「安全」が犠牲になるのであれば、こんなひどい話はない。新型肺炎流行でその可能性はほぼなくなってしまったが、炎天下で応援する観客も危険である……