会食接待問題が国民に与える「意外と大きな影響」に気づいていますか?

豊田 真由子 プロフィール

今回の問題は、電波行政や畜産行政の深い闇がある、という話もありますが、そこは、厳正に調査をして、明らかにしていただきたいと思います。

ただ、普通に考えれば、こういった会食に、官僚が自ら望んで、行きたかったわけではないのではとも思います。過去の価値観はどうあれ、新たな厳しいルールの下で長年やってきたはずですし、あえて人生を棒に振るリスクを冒してまで、食べたいご飯なんて、ないでしょう。

 

とすれば、今回の問題の最大のポイントは、やはり、この会食が「大臣に声をかけられた(農水省)」、「元大臣かつ現総理の長男から誘われた(総務省)」ことです。「反対する官僚は、異動させる」と明言し、実際にそれを実行してきた方々です。声をかけられた官僚は、(その是非は別として)当然、非常に断りにくかったことでしょう。

もちろん、なにがあろうが、どういう経緯だろうが、ダメなものはダメなわけで、厳正な処分と反省が求められるわけですが、再発防止も含め、真に問題を解決していくためには、なぜそのような行動を取るに至ったのかの真相を見極めることが必要ではないかと思うのです。

なお、“断れなかった心境”について深堀りすると、そこにあるのは、単純に「左遷されること、出世できなくなることが、イヤだ」という出世欲の問題というよりも、不条理に権力にねじ伏せられ、人生をかけてきた国家国民のための貢献が、この先できなくなることが悔しい、という矜持の問題の場合もあるのではないかと思うのは、甘いでしょうか。

ただ、実際、私が役所で月300時間残業(残業代は付かない)の日々を、嬉々として続けてこられたのは、ポストや給与ではなく、一所懸命働いて、ただただ国と国民の役に立ちたいという思い一心でしたし、今もまだ、そういう思いで愚直に滅私奉公を続ける、多くの人たちが霞が関にいるということも、事実なのです。

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