文在寅よ、さらば…! いよいよ韓国経済も外交も「打つ手なし」で、文在寅は万事休すへ

武藤 正敏 プロフィール

文在寅の政策は「八方ふさがり」になっていた

以上見てきたように、文在寅氏の大統領としての権威は当面脅かされることはないだろう。唯一あるとすれば、野党から強力な大統領候補が出て、大統領選挙で与党が脅かされたときに、政権内部の対立が激しくなることが発端となろう。

したがって、文在寅氏について過去の大統領の時にあったような「レームダック化」はないのではないかと考える。

しかし、文在寅政権が発足当初描いていた政策を今後も実行できるか、新しい政策を導入できるかと言えば、それは困難であろう。そう言う意味であれば、文在寅政権は既に何もできない「レームダック化」しているといえるだろう。

韓国経済の足元は厳しい photo/gettyimages
 

内政面では、文政権は積弊の清算を進めてきた。それによって国内の対立は激しくなっている。文在寅氏に対する支持は、これまでの政策の失敗によって従来からの革新系に限られ、保守系、中間層の支持は離れている。

支持率を向上させる要素としては新型コロナの克服以外には見当たらず、中間層の支持を回復する道は極めて困難なものである。したがって、文在寅氏としては従来からの支持層を固めていく以外にはなく、野党が力をつけないよう祈るだけであろう。

経済面では、最低賃金の引き上げによって国民の間の経済格差を縮小する所得主導経済成長政策は失敗であることが明らかとなった。

急激な賃上げによって、企業の倒産や非正規職員の解雇が急増し、失業率は従来の3%程度から5.7%にまで上昇した。就業者も製造業などの良質な就業ではなく、政府の財政を使って高齢者を街の清掃に使う一時的な人も就業者に加えてやっと失業率の上昇を抑えているのが実情である。

青年層の体感失業(実際の失業者に、思うところに就職できないため大学院などにいっている人、公務員受験を目指す人などを加算)は27.2%に達するという。失業が増えた結果、所得格差はむしろ上昇した。

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