「仕事」としてやっている意味は?

アイコンでバービーだと丸わかりなのに、往生際悪く偽名を使って軽くスベっている私に直接の知人から、数件メールが来た。「○○の部屋に入ってください」「ジェンダーについて話してください」「私の部屋にゲスト出演してください」と。

時代は、YouTubeやクラファンなど、お客様から近い距離で対価を頂くスタイルに移行していっている。といえども、私は未だ、マネージャーさんがいて、キャスティングがいて、スタッフさんがいて、スポンサーから報酬を得て、というサイクルの中で仕事をしている。だからこそできる仕事がほとんどだ

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正直、これは厄介なことになるぞという嫌な予感は、下手なインドネシア語を垂れ流すよりも先にやってきた。事務所に所属していながら、クラブハウス内でダイレクトに個人で発信をすることのモラルを考えざるを得なくなったのだ。今現在無料のツールにして無法地帯。規約があるとはいえ、処罰など課せるわけではなく、そんなルールなどあってないようなものだ。

普段お仕事として成り立っていることをプライベートの場で話すのは、気が引けた。だからこそ、やっぱり面白くもなんともない自己満の元ちとせモノマネを披露するのにもってこいだったのだ。舞台やテレビでやったら給料泥棒!とキレられるぐらいの価値のないものをやって楽しもうとしたが、知人からの連絡は、「ラジオで話しているようなことを話してください」という内容ばかりだった。

ラジオパーソナリティ歴も短く、日々勉強中の私にも毎週聞いてくれるリスナーさんがいて、一生懸命にどうやって面白い番組を作るかを考えてくれるスタッフさんがいる。

それなのに、同じようなことを勝手にやってしまったら、今、仕事を一緒にしている人たちへの示しがつかない。仕事との境目がわからなくなるのも心配だった

複数の取材を受けて、頭の中がジェンダーと生理でいっぱいになって帰宅したとき、家にいるときぐらいは、人をダメにするソファの上でダメになりたいのだ。

写真提供/バービー