習近平、ついに“自滅”か…アメリカの論文が予想した中国「大崩壊」の末路

中国の「弱点25項目」を教えよう
長谷川 幸洋 プロフィール

たとえば、鄧小平時代の中国共産党は「改革と開放」を掲げて、人々に一定の自由を謳歌させた。だが、その頂点で迎えた1989年の天安門事件は、その鄧氏によって弾圧された。加えて、習近平氏はソ連崩壊の教訓を学んでいる。

〈習近平氏は2012年の演説で、ソ連崩壊の教訓について「彼らは軍を共産党から切り離し、党を武装解除した。自分たちの理想と信念に対する自信も失ってしまった」と語った。「ソ連共産党は我々より相対的に多くの党員を数えていたのに、誰も立ち上がって抵抗しようとはしなかったのだ」〉(本文22ページ)
中国の政治家鄧小平[Photo by gettyimages]
 

アメリカが狙うべき「急所」とは

そんな中国に、米国はどう対抗すべきなのか。

〈内外の圧力が高まって、連続的なシステム危機が起きれば、共産党は崩壊するかもしれない。だが、米国がそんなシナリオにすべてを賭けるのは、馬鹿げている。もっと上手くやれば、指導者の交代を市場に友好的で、全体主義・国家主義的でない方向に促せるだろう。それが、長期的な体制変革につながるかもしれないのだ〉

指導者を交代させるエネルギーは、どこから出てくるのか。論文は「習体制に反発する共産党のエリートからだ」と指摘する。ここが核心部分だ。

〈習氏の指導スタイルは共産党エリートの大部分に、煮えくり返るような怒りを呼び起こしてきた。習氏の致命的な弱点は、経済だ。共産党が約束した経済成長や雇用、生活水準の改善という「非公式な社会契約」を守れるかどうか、が問題なのだ〉

〈間違った政策や米中経済戦争、疫病などによる景気後退の結果、成長が止まれば、この社会契約は破綻する。すると、彼らはますます国家権力による強制的な手段に頼らざるをえなくなる。そうなれば、現体制に対する怒りが表面化するだろう〉(本文27ページ)

〈2022年の第20回共産党大会以降も、習氏が権力の座に居座るのを許さないために、どれほどの怒りが必要なのか、は分からない。ただ、もし指導者の交代が起きれば、もっと穏健な集団指導体制に向かうだろう。あまりに左に寄りすぎて、攻撃的な体制への批判であるからだ〉

〈中国共産党は、どんなコストを払っても、党の権力維持と生き残りに全力を挙げるつもりだ。党は自分の政治的正統性も渇望している。そのために、経済成長だけでなく、北京五輪や宇宙開発、国際的首脳会議の開催に熱心だった〉
編集部からのお知らせ!

関連記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/