月収3万円に…コロナショックで“28歳非正規女性”が直面した「理不尽すぎる現実」

小林 美希 プロフィール

コロナショックの厳しすぎる現実

こうした小夏さんの苦境が子どもにも影響したのか、治ったはずの牛乳アレルギーの症状が出てしまった。小学校の給食は乳製品を完全除去するよう医師から指示され、弁当を持参しての登校になった。小夏さんは「今の状況では、もう、店に立つのは難しい」と昨年6月末に退職を余儀なくされた。

求職中でも保育園は3ヵ月以内であれば通い続けられるが、学童保育は1ヵ月以内に次の仕事を見つけないと退園になるため、すぐに仕事を見つけなくてはならない。小夏さんは、「できるものならいずれ正社員として働きたい」と思っているが、この状況下では難しいと悟った。

帝国データバンクの「新型コロナウイルス関連倒産」(法人および個人事業主)によれば、2月26日正午現在、全国で1076件もの倒産が判明している。法的整理は968件、うち破産が917件を占めた。業種別で多いのが、「飲食店」(169件)、「建設・工事業」(89件)、「ホテル・旅館」(79件)、「アパレル小売り」(61件)という状況だ。

〔PHOTO〕iStock
 

北海道庁が北海道内900社の経営者を対象に、四半期ごとに経営状況や道内の景況感などについて調査する「記号経営者意識調査」の「2021年1月臨時調査(新型コロナウイルス感染症に関する影響調査)」によれば、2020年12月~2021年1月の売り上げ・利益等への影響について「大きく減少した」と答えたのはサービス業全体で36.5%だった。そのうち、宿泊・旅行業は94.1%、飲食業は83.3%と高い割合となった。北海道全域の有効求人倍率は、パートを含んだものでも2020年4月からずっと1倍を下回っている状況だ。

それでも小夏さんは「すぐに職に就かなければ」と清掃のアルバイトを始めたが、コロナの第2波、第3波が訪れ、保育園も学童もコロナに神経質になっているため、少しでも咳が出ていれば利用できない状況で、いつ小夏さんが子どもをみるために仕事を休むかも分からない。小夏さん自身も、密集しやすい学童になるべく通わせないほうが良いと考え、朝9時から午後3~4時までの勤務に留めざるを得ない。

夫の分の車のガソリン代や駐車料金を節約するため、小夏さんは夫を仕事に送り迎えし、買い物の回数も減らすよう一度に大量の買い出しを行う。貯金ができないなか、子どもの学習塾は3教科から1教科に減らし、バスケットボールの練習も1回休みにするなど、できる限りの節約をしている。

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