かわいい女か? かしこい女か?

さて、「東大女子鼎談」で、「結婚したら仕事を辞めるか?」という上野先生からの質問に答えて、神谷さんが「いや、仕事はやめないと思う。離婚がここまで増えた今、私にとっても他人ごとではない。結婚した後にも離婚する選択肢を残すために私は仕事を辞めないつもり」と答えた。

そのときに、私ははっとしたのだ。「結婚=幸せ」「離婚=不幸せ」世の中はそんなに単純じゃない。結婚して日々葛藤しながらお互いに向き合っていく人生にはつらいことも楽しいこともあるのだろう。逆に、そういう関係をすぱっと切ってしまえる。そういう選択を常に不幸と決めつけてはならない。

炎上を恐れ、だが炎上を避けきれず、傷だらけになりながら社会にもまれている私は、それでも自分の歩むべき道を日々選択している。

「結婚していない」という今の状態は、おそらくは、私自身が選んだ結果なのだ。そういう意味で、結婚しなくとも、離婚したとしても、そういう選択をしても生きていける女になったというのは「東大に入ってよかったこと」かもしれない。

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「君はかわいいといわれるのと、かしこいといわれるのと、どちらがうれしいの?」そう問われて下を向いたあの日。あの日にもし戻れるなら、私はこう答えたい。「私はあなたに評価される対象になりたくない。私自身が常に自分を評価する主体でありたい。そう思って一生懸命に勉強してきたんです」と。

男から「選ばれない」女なんかじゃない。私が人生を「選ぶ」と決めたんだ。これからは、少しずつでいいから、自分で自分のステレオタイプと闘っていきたい。今日くらいは、毅然としたふりをして、そうやって自分で自分にカッコつけてみよう。

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