信州大学特任准教授であり、法学博士・ニューヨーク州弁護士である山口真由さん。いわゆる"高学歴女性”として取り上げられることも多く、男性社会のなかで活躍する山口さんだからこそ感じる、日々の「なんでなの?」を綴っていただく新連載が始まります。

第一回目は、先日の森喜朗氏の「女性がたくさん入ってる理事会は時間がかかる」という発言を機に、山口さんが気づいた“自分のなかのバイアス”と、自分が選んできたもの…について綴っていただきました。

森会長の炎上会見で、私もプチ炎上しちゃったみたい

「君はかわいいといわれるのと、かしこいといわれるのと、どちらがうれしいの?」就職した法律事務所で、偉い弁護士の先生からそう聞かれた。そのとき私は下を向いて満足に答えることができなかった。あの日から十年超のときを経て、今も私は毅然とした態度をとりそこねている。

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「気にしなくていいよ。炎上なんて、1週間くらいでどうせ誰も気にしなくなるから」大学の同級生から突然のメッセージに驚く。正直、なんにも気にしてなかったんだけど。なに、なに、どうしたの?

ずどーんと気持ちが暗くなる。

さて、プチ「炎上」の心当たりがないわけではない。森喜朗東京オリンピック・パラリンピック組織大会委員会・元会長が、JOCの評議員会で「女性がたくさん入ってる理事会は時間がかかる」と発言して、海外メディアでも批判を浴びた。

そこから、会長をオリンピアンの橋本聖子氏に変えることで、とりあえず決着するまでの大騒動。なによりも衝撃的だったのは、森氏の会見だろう。皆さん、会見をどこでご覧になりました?

物議を醸した森氏の謝罪会見。[PHOTO]gettyimages
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私は、「ゴゴスマ」の生中継で。2月4日午後2時、私は「ゴゴスマ」に出演していた。“女性蔑視発言”について、森氏が謝罪会見を開くということで、多くのワイドショーはこの謝罪会見を生中継した。会見を前にして、妻と孫娘に叱られたという自身の経験が語られると、男性コメンテーターからは「涙が出てくる」との言葉も。だが、会見を受けて雰囲気は一変した。

女性登用についての基本的な考えを問われて「女性と男性しかいないんですから。もちろん両性というのもありますけどね。どなたが選ばれたっていいと思いますから。数字にこだわって何名までにしないといけないということは1つの標準でしょうけど、あまりこだわって無理なことはなさらん方がいいなということを言いたかったわけです」と語る森氏を前に、多くの国民が口をあんぐり開ける。