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長男接待問題で菅首相に「大逆風」…選挙で「致命傷」を負うかもしれない

江田憲司氏に横浜市長選の行方を聞いた

菅義偉首相の不支持率が支持率を上回る状況が続いている。

不人気も無理はない――。

官房長官時代の手堅さは、発信力のなさを質問を封じて他者を寄せ付けない非情の裏返し。GoToトラベルの決断は、観光利権の人であることの証明で、そのこだわりが感染爆発につながった。加えて長男の総務官僚接待では、安倍晋三首相の「モリ・カケ」と同じ脇の甘さを見せつけた。

「この(菅首相の)顔では選挙を戦えない」と、自民党内で不安が高まり、4月25日に行なわれる衆参3つの選挙に関しては、「全敗」を予想する向きもある。

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仮に、その時、「菅おろし」が始まり、それをしのいだとしても、8月には横浜市長選が控えている。横浜は神奈川2区選出の首相のお膝元。横浜IR(カジノを含む統合型リゾート)は、現在、3期目の林文子市長が菅首相の意を受けて推進しており、観光と開発で日本再生を狙う「菅流」の是非が問われる選挙でもある。

横浜の民意はカジノ反対だ。あらゆるアンケート調査で6割以上の人が反対を表明。カジノ誘致の賛否を問う住民投票を求める署名活動には、法定数の3倍を超える約20万筆が集まった。

現在、74歳の林市長が4選を目指すかどうかは微妙だ。17年7月の前回選挙では、カジノ反対派の勢いに恐れをなして、それまでの推進姿勢を封印、「白紙」を宣言して勝利。それだけに「裏切られた」という思いの市民は少なくない。

今回、コロナ禍に見舞われなければ、市長選までに業者選定を終え、国交省への申請を済ませ、後戻りは不可能だった。だが、コロナでスケジュールは半年ズレ込み、申請期間が今年10月1日からとなった。まさに市長選は、カジノの是非を問う選挙となったのである。

反「菅-林ライン」を主導しているのは立憲民主党の江田憲司代表代行である。横浜選出(神奈川8区)代議士で、前回の市長選では反カジノ候補を推して戦い、今回も「カジノを誘致する菅流政治の是非を問う天王山の戦い」と位置付け、総力を上げる。

江田氏に、菅首相の足元が揺らぐなか、とどめを刺しかねない市長選の行方を聞いた。

立憲民主党の江田憲司代表代行
 

林市長は存在感を出せなかった

――戦いの相手は林市長ですか。

「まだ立場を明確にされておらず、それはわかりませんが、前回は白紙で勝利。今回は逃げられず、カジノを争点化しやすい相手ではあります。ただ、噂では著名な現職議員の名前が上がっていたりもします。対戦相手はまだ見えていません」

――候補者の選定は進んでいますか。

「まさに人選の最中です。ただ、メディアに登場している人や著名人などは、うかつに名前が浮上するだけで立候補の妨げになる。今回、横浜市長選での勝利は至上命題で、(立憲民主)党本部も同じ認識の下、1月末の党大会でも活動方針で重要な選挙と位置づけました。その勝敗が菅政権を左右することになるので、慎重な候補者選びを続けています」

――江田代表代行が出馬するという噂もあります。

「ありません。(カジノ反対の急先鋒に立つ『ハマのドン』の)藤木(幸夫・藤木企業)会長や、(住民投票署名運動代表の)小林(節・慶応大学名誉教授)先生からもお話をいただきましたが、私は国政ひと筋、『自民党に代わる政党を!』という一心で、これまで四つの政党(みんなの党、結いの党、維新の党、民進党)を立ち上げ、試行錯誤してきました。しかし、未だ道半ばです。『餅は餅屋』、地方自治に移ることはありません」

 

――どんな候補者が望ましいのでしょうか。

「地方自治、都市経営に精通した人が良いと思います。横浜には歴史があり、観光資源が豊富で都心にも近く、都市としてのポテンシャルはすこぶる高い。その強みをどうして活かせないのか。林さんは、自動車セールスや企業経営の経験を売りにしましたが、その片鱗はうかがえない。370万都市の存在感も出せず、将来展望も開けなかった。そのあげくに市民生活を崩壊させるカジノ(賭博)に乗った。退いてもらって、対極にある人を選ばなければ」

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