武尊vs那須川天心「世紀の一戦」…簡単には実現できない両陣営の裏事情

2月、3月に2人を待ち受ける難関とは
橋本 宗洋 プロフィール

さすがにこの状態のままで「武尊vs那須川」を行なうわけにはいかないだろう。会場観戦できるのが「限定5000人」ではファンが納得しないはずだ。ドーム球場の半分、約2万人での開催が可能になったとして、おそらくまだチケットが足りない。

「やるのであれば、日本最大級の会場を超満員にしてやりたい。それができるのがいつになるのかが悩ましいんです」

そう語る関係者もいる。またオリンピックが予定通り1年遅れで開催されるのか、あるいは中止、再延期となるのかも重要だ。この夏、日本がオリンピックが無事に開催される状態になっていればいいのだが、もしそうならなかった時に会場の使用状況が大きく変わってくるのである。

国立競技場、日本武道館、両国国技館、さいたまスーパーアリーナなど、オリンピックで使用される会場のスケジュールは、格闘技だけでなくプロレス、アイドルやアーティストのライブなど、あらゆるスポーツ、エンターテインメントの予定を左右する。そこが今は不透明だと言わざるを得ない。

K-1の武尊(筆者撮影)
 

また武尊はこれまでにない「中立の舞台」での闘いを望んでいる。その座組を作ることも重要だ。これは単に「K-1とRIZINが協議する」というだけでは成り立たないのではないか。

たとえば、新生K-1を毎大会、中継してきたABEMAは、ここ数年RISEの放送も手掛けている。武尊vs那須川戦は地上波で放送されることになるだろうが、だからといってABEMAがカヤの外ということは考えにくい。

メインイベントとなる2人の試合以外の対戦カードにはK-1、RIZINだけでなくRISEも絡んでくるだろう。そうしてK-1でもRIZINでもRISEでもない、逆に言えばK-1からもRIZINからもRISEからも人気選手が出場する、団体の枠を超えた本当の意味での“格闘技の祭典”を開催することが理想。そのために武尊が行動を起こし、RIZINの会場を訪れたのだ。武尊は次のように言った。

「誰かが落ちたり、損をするようなことにはしたくない」

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