提供:シーエスラボ

化粧品メーカーの依頼を受け、商品を製造するシーエスラボ。企業を陰で支える会社が、環境に配慮し、地域とつながる工場を作った。そこから伝えたい思いとは? イラストレーターの小池アミイゴさんと真新しい工場を訪ねました。

生涯を通して働ける、
持続可能な仕事の場に

鮮やかなブルーが美しいシーエスラボの新工場は、群馬県館林市の静かな工業地帯でひときわ目を引く存在だ。スキンケア商品などを受注生産するOEM会社として、2004年に工場を構えたが、生産規模拡大のため、20年9月に新棟をドッキングする形でリニューアル。新しい工場は、設備やデザイン面からもSDGsを推進することに力を注ぎ、企業の理念や取り組みを体現して伝える“発信基地”としても機能している。一歩足を踏み入れると、殺風景で冷たい工場像というものは吹き飛ぶ。大きな窓、木製の下駄箱やロッカー、館林の里沼をイメージした家具など、人に優しく寄り添うような温かな空間が印象的だった。

「スタッフに心地よい環境で仕事をしてもらいたい。皆が美しく健康で生き生きとして、人生の一環としての仕事というものを捉えられるような、そういったものづくりの場であればとの思いがありました」と話すのは、代表取締役の林雅俊さん

SDGsを多分に意識した社会性のある工場にしたかったという。言葉通り、再生可能エネルギーの活用など、環境負荷を考えた設備の導入はもちろんのこと、女性が7割という会社で、それぞれのライフステージが変わっても、新卒で入社してから一生涯、働けるような工場を目指した。

「例えば、立ち仕事で肉体的に厳しいベルトコンベアー作業も、歳を重ねて経験を持った人たちが、掘りごたつに座ってスローなラインでやるとか、70歳を過ぎても、障がいがあっても、必要とされる仕事がこの工場にあるんだと思えるようにしていきたい」

取り組みは社外にも広がっている。子どもの社会科見学やインターンシップの受け入れを積極的に行ったり、地元の高校生と育てた名産のボイセンベリーを原材料に化粧品を開発したり、地域に開けたホールを工場に併設したりと、地元と連携した活動も増えた。

「地域の方々とつながり、小さな活動を積み重ねるにつれ、この街にこの会社があってよかったと言ってもらえるようになった。会社として、地域や社会のために何ができるか、社員にもその一員としてどうありたいか、共感してもらうことが大切だろうと思っています。会社が社会性を持てば持つほど、それに共感する人々が集まり、その環が広がっていく。ビジネスでも、同じベクトルで共感し合える企業と、持続可能なものづくりの環を広げていくことが大切だと思います」

地球環境を考え、地域に貢献し、皆が豊かに働ける場を作る。そうして社会に求められる会社であることが、共感を呼び、大きな力となる。シーエスラボが目指す、人と地球の“美と健康”は、様々なパートナーシップの先で実を結んでいくのだろう。

シーエスラボ館林本工場
2020年9月に操業開始。シーエスラボの理念や活動を発信するランドマーク。スキンケア、ボディケア、ヘアケアなど、常時100社ほどからの依頼で、化粧品を中心としたOEM製造を行っている。今後、ワークショップや見学を始め、一般に開けた工場としても始動していく予定。

「シーエスラボ」の
サステナブルな工場に行ってみた 

美しい食堂の窓際でランチをしているスタッフさんが、この工場でおばあちゃんになるまで働けるにはどうしたらよいか考えた。

事務所のドアは群馬の自然と調和した質感がいいな(左上)。用途に合わせ素材もデザインも変えた、地元群馬県産の素材とデザインで作られた椅子があればいいな(右上)。ドアマットも群馬愛に溢れたデザインがいいな(下)。

暖房も冷房も地中熱を利用した身体にも地球にも優しい持続可能なものがいいな(上)。性別関係なく気持ちよく使えるデザインがいいな(下)。

発想がどんどん湧いてくる、水面に浮かんでいるような会議室を作りたいな(右上)。大量廃棄されているホタテの貝殻で除菌液を作れないかな(右下)。なんなら電気も自前で作れたらいいな(左上)。美容と健康に良いボイセンベリーを館林ブランドに育てるための畑を持ちたいな(左下)。

高校卒業して入社した女性が、生涯を通して働ける工場にしたい。

いっそおばあちゃんが掘りごたつに入ったまま働ける工場にしたい。

「全部やっています。女性も男性も、障がいがある人もお年寄りも、それぞれが必要とされる能力を持っているから、この工場で働いてもらっているのです」(社長)

「またね~!」そんな声をかけ合えた工場であった。

SDGs推進に向けた取り組み

生涯、働ける工場へ

140名ほどが働く新工場では、生産能力が従来の3倍となり、設備も最新鋭に。CO2が削減できるボイラーなど最新の設備も備える。高齢のスタッフが無理なく働けるよう、通常よりも速度の遅いベルトコンベアーも設ける予定。

美を叶える、食の空間

環境に配慮し、地中熱を利用した空調設備を使う日当たりの良いカフェテリア。群馬県産の木材で作った家具が並ぶ空間には、将来的に健康食も提供できる本格的なキッチンも備える。スタッフの英気を養う心地よい休憩所だ。

再生可能エネルギーの活用

ソーラーパネルの設置、地中熱による空調設備の導入など、再生可能エネルギーを活用することにより、CO2排出の削減に努める。また、災害時や非常時には、近隣の事業所や住民が工場で電気を使用できる仕組みも備える。

地域の教育の拠点に

館林の高校生と自社農園で名産のボイセンベリーを栽培したり、小学生が楽しみながら学べる場を提供したり、インターンシップや工場見学を通した職業教育も積極的に行う。今後は工場を一般公開し、学びの場を提供する予定。

原料を有効利用する開発

地域創生として地元で育てた原料を使用した「館林産ボイセンベリー濃い化粧水」や、廃棄されるホタテの貝殻から作る完全天然成分の除菌スプレー「Shell Aid」など、資源を有効に利用した商品開発にも力を入れる。

【お問い合わせ】
シーエスラボ


提供:シーエスラボ

●情報は、FRaU2021年1月号発売時点のものです。
Illustration:Amigos Koike Photo:Masayuki Nakaya(Product) Text & Edit:Asuka Ochi