文系マスコミが叩く「株価3万円」がまったく不思議なことではないワケ

数字を見れば一目瞭然だった!
髙橋 洋一 プロフィール

「経済と乖離」は本当ではない

OECD諸国で比較可能な国をすべて選ぶと、この間、日本の財政支出の高さと行動制限の緩さは世界でトップクラスだった。ここで、財政支出はIMFデータ、行動制限指数はオックスフォード大学が公表している厳格度指数のデータを用いている。引用先は、資料を参考にしてほしい。

 

実は、財政支出の多寡と行動制限の強弱で、経済落ち込みがほとんど説明できる。つまり、財政支出が大きいほど、行動制限が緩いほど、経済落ち込みが少ないのだ。

 

日本は、先進国中で、経済落ち込みがトップクラスで少なかった国だ。これから、株価に悪いはずないだろう。今年の後半の経済を見通すと、世界中で新型コロナワクチンが徐々に行き渡り、行動制限は緩くなる。

となると、スタートダッシュで、財政支出の多さで有利になった日本とその他の先進国も同じように、経済拡大のメリットが出てくる。

ということを、昨年10月前に読んでいた投資家が、半年から1年先の将来を「買って」、その読みが当たって、今の株高になっているのだろう。

以上が、筆者の今の株高の説明である。もちろん、この説明はこれまでの株高を説明するだけで、今後の株価については何もいっていないのも同然だ。これからの株価となると、来年、再来年がどうなるかを当てるに等しい難作業、というか、これからの政策対応でいかにでも変わりうるので、言わないのが無難だろう。

こうした説明からみると、マスコミはよくいう今の株価が実態から乖離しているというのは、陳腐で意味のない表現であることがわかるだろう。単に、9ヶ月前にあった1,2次補正予算によるその後の出来事を予想できなかった人の戯言だ。

あの時、1、2次補正予算が大きすぎると批判したのはマスコミである。今考えてみると、いかに勘違いだったのかがわかる。株価は将来を少し映し出す鏡なのだ。

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