文在寅の大誤算…韓国からついに「超有力企業」が「逃げ出してしまった」ワケ

韓国の未来を支える企業だが…
真壁 昭夫 プロフィール

今後、雇用機会の創出や新しい金融サービスの提供など、韓国経済の安定と成長にクーパンが果たす役割は増大する可能性がある。

本来であれば、ホームカントリーである韓国の株式市場でクーパンがIPOを実施して資金を調達し、事業体制を強化し、その上で海外事業を強化する発想があってもおかしくはない。

 

文大統領の政策リスクを避けたいクーパン

しかし、クーパンは韓国ではなく米国でIPOを行う。

クーパンはドル資金を必要としている。

その要因の一つとして、韓国の金融システムが抱える潜在的な脆弱性がある。

韓国は慢性的なドル不足に陥ってきた。

2020年3月中旬、コロナショックの発生によって韓国は急激な資金流出に見舞われ、米FRBのドル資金供給によって窮地を脱したことは記憶に新しい。

また、労働争議の激化もリスクだ。

文大統領は労働組合などに有利に働く規制や法案を成立させてきた。

宅配労組でもストライキ実施のリスクは高まっている。

文大統領にとって、社会の多様な利害を調整することは難しい。

その状況下、クーパンが韓国事業をメインに長期の視点で成長を目指すことは容易ではない。

4月のソウルと釜山の市長選に加え、来年3月には大統領選挙が控える。

政権基盤の安定のために文氏は政策スタンスを変えられない。

中長期的には、韓国の出生率は低下し経済は縮小均衡に向かうだろう。

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