2021.03.15
# 読書

世界記憶力グランドマスターが明かす、「読書の集中力」を高める2つの「心理学的効果」

本を読んでも、人にその魅力を伝えることができない。感想を聞かれても、内容を忘れてしまっている……。それでは読書をする意味がありません。『一度読むだけで忘れない読書術』を上梓した、世界記憶力グランドマスターの池田義博氏によれば、そんな人は「ザイガルニック効果」を利用するのが効果的だという。「日本記憶力選手権」で6年連続日本一に輝いた同氏に、脳の記憶力を高める読書術を教えてもらった。

「フロー状態」に入るには?

人の集中力というのは案外短いというのが近年では定説になっています。本を読むときにも当然集中力は必要になってきますので、読書においてもこれが当てはまるということになります。

Photo by iStock

もちろんそんなことを気にする必要がないくらい内容に没頭できて長く集中状態をキープすることができる本に出会えたならばそれはそれで幸運なことです。そういう状態のときは「内発的動機づけ」といって、その行為をしていること自体が楽しいというモチベーションを生み出すので、あえて集中力を気にする必要はないのです。

しかし実際は小説などのエンターテインメント以外の実用書やビジネス書の場合、その本が自分のためになるとは分かっていたとしても、なかなか長い時間集中力を切らさずに読書を続けるというのは結構大変なときがあります。

先ほど紹介した内発的動機づけが生じた状態がさらに進むと究極とも呼べる集中状態である「フロー状態」となります。これは時間の感覚が消失してしまうほどの集中状態のことを指しますが、我々常人が意図的にこの状態に入ることは非常に難しいことだとされています。

しかしある工夫をすることにより、このフロー状態とまではいきませんが、非常に高い集中レベルを獲得することができるのです。それが「時間の細分化」です。つまり時間を短く区切ることにより集中の密度を高めてしまおうという試みです。

 

例えるならマラソンで走る距離を短距離走のダッシュとその後の休憩を繰り返してゴールを目指すといったイメージでしょうか。

なぜ時間を区切るかというと、時間に制限がかかることにより脳の集中力がより高まる効果があるからです。これを心理学では「締め切り効果」などと呼ぶことがあります。

SPONSORED