米バイデン大統領が選ぶ欧州パートナー、まさかの「米仏ライン」の可能性

イギリスでも、ドイツでもなく

リーマンショック、ブレグジットを予測

コロナ禍で巣ごもりのなかご多分に漏れず読書量が増えている。なかでも甚く感じ入った1冊は、フランスの歴史人口学者のエマニュエル・トッド氏の『エマニュエル・トッドの思考地図』(筑摩書房)だった。

同書帯に「現代最高の知性がいま明かす思考の極意」とあるように、読んでみて改めてトッド氏の桁外れの知性に驚愕した。

序章の「思考の出発点」に始まり、第1章「入力―脳をデータバンク化せよ」から第5章「分析―現実をどう切り取るか」、第6章「出力―書くことと話すこと」を経て最終章の第8章「未来―予測とは芸術的な行為である」まで、一気に読み終えた。

photo by gettyimages
 

筆者はまさに「書くことと話すこと」を生業とするジャーナリストである。それ故に、トッド氏が「予測とは芸術的な行為である」と断じることに強く惹かれたのだ。

何故ならば、著者が1991年12月のソ連崩壊、08年9月の米リーマン・ショック、16年6月の英国民投票による欧州連合(EU)離脱などを予測したことで知られるからである。

ソ連崩壊を予測できたのは、統計学にも通じる人口学者として旧ソビエト連邦構成国・地域の乳児死亡率を徹底調査する過程で、とりわけウクライナでの死亡率が80年代後半から急上昇している事実に気付いたことが端緒だったという。

同氏は本書で家族構成(核家族)と新型コロナウイルスの関連に言及する中で、「フェミニズム的な西欧社会の出生率の高さという利点は、高齢者層での死亡者数の増加よりも重要だろうと思うからです」と書いている。

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