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ドイツ「ロックダウン」3ヵ月超で、国内はそろそろ限界に達している

特に深刻なのは子供たちの精神面

ロックダウン解除を求める声

ドイツでは、昨年11月1日よりロックダウンがかかったまま、すでに3ヵ月以上が過ぎた。学校や幼稚園はもちろん、商業施設も飲食店もホテルもジムもコンサートも動物園も、全て閉まっている。

ドイツ中の街では、その中心の、一番賑やかで美しい場所がゴーストタウンになって久しく、ロックダウンが解除されても、小売店が元に戻るのかどうかが危ぶまれ始めている。

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家族や親戚や友人と家で集まることさえ、未だにほぼ不可能。こちらは警察が回ってくるわけではないが、たいていの州では、別世帯の人間は、たとえ家族であっても、1人だけしか入れてはいけない決まりとなっている。

なお、これも州によって異なるが、夜9時(最初は8時だった)から朝5時までの外出禁止令の続いているところもある。

バイエルン州の田舎で男性が夜11時に孫を車で送り届けたところ、500ユーロ(約6万円)の罰金を課せられたとか、シュトゥットガルトで介護に従事している女性が朝5時前に家を出たら340ユーロ(約4万円)の罰金を取られたとか、気の毒なケースも聞こえてくる。各州がネットで公表している違反行為と罰金のリストは数ページにわたる。

政府は、10万人あたり7日間の新規感染者の合計数を基準値として、それが50を下回ることを目標としていた。一時は200を超えていたその値が、1月の半ば頃からようやく60〜70になってきたため、国民は2月14日と言われていた規制緩和を心待ちにしていた。

ところが、2月10日、メルケル首相、保健相、各州の州首相らがオンライン会議で話し合った結果、緩和の指針値が50から35に変更され、飲食業や観光業は大ショックを受けている。しかも、ロックダウンは少なくとも3月7日まで延長される。

 

2月17日現在、イギリスの変異型ウイルス感染の割合が全体の2割を超えたこともあり、メルケル首相はロックダウンの早期解除にも、学校や託児所の再開にも反対している。

しかし、多くの州首相らはできるだけ早く段階的な緩和に持っていきたい。州首相らがロックダウン解除を求める一番の理由は、産業の停滞もさることながら、子供たちだという。

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運動も満足にできず、友人とも会えないまま家に閉じ込められているため、特に年少の子供たちの正常な発育が阻害されている。ハンブルクのある大学の調査によれば、精神的不安を訴えたり、異常な行動を示したりする子供が増えているという。

さらに深刻なのが、家庭内暴力や虐待の急増で、おそらく非力な子供たちはロックダウンの最大の犠牲者だ。それもあってザクセン州では、各方面からの批判を浴びながらも、2月15日、小学校の再開を強行した。おそらく苦渋の決断であったろう。

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