バレンタインデーが終わったばかりですが、コロナ禍のステイホームで夫婦関係はどう変わったのでしょうか。

2020年11月に、生命保険会社が夫婦関係に関するアンケート調査の結果を発表しました。コロナ禍で「仲がよくなった」と回答した人は「仲が悪くなった」人の約3倍だったということです。

一方で、「コロナ離婚」という言葉もできたように、いっしょにいる時間が長くなれば、それだけ摩擦が生じる機会も増えます。その摩擦を、夫婦関係を進化させる糧とできるか、夫婦関係をすり減らすだけのものにしてしまうか、夫婦のコミュニケーション力が問われるところかもしれません。

2009年から約10年間にわたりパパ専用のオンラインカウンセリングを行っていた元心理カウンセラーでもある教育ジャーナリストのおおたとしまささんの話題作『パパのトリセツ2.0』より、夫婦の葛藤を乗り越えるコツを抜粋紹介にてお届けします。

上手な夫婦ゲンカに必要な「3つの心構え」

よく「夫婦ゲンカは犬も食わぬ」と言いますが、私はそれほど悪いものとは思いません。ケンカとは、恥じらいもなく、大人げもなく、怒りをあらわにしてでも、自分のことを相手にわかってもらいたいという情熱の証なのですから。
ただし、ここでいうケンカとは、DVに当たるような暴力や暴言とは全く異なることだけは先にお伝えしておきます

でも、「上手にケンカをする」ってところがミソです。それができない夫婦が多いのです。上手にケンカする技術がないから、ケンカのたびに余計なエネルギーまで消費して、疲弊します。夫婦関係そのものにうんざりしはじめ、ケンカを回避するようになります。そうなると、ケンカの回数は減るのですが、解決すべき問題は山積みに放置されたままになります。

いつかちょっとしたきっかけで火がつくと、取り返しのつかない大爆発を起こすのです。つまり、ケンカする意欲すらなくなったとき、夫婦関係崩壊への秒読みが始まるわけです。そんなことになったら大変!というわけで、上手に夫婦ゲンカをするための心得を3つ紹介したいと思います。


1 勝とうとしない

そもそも夫婦ゲンカの目的は、相手を叩きのめすこと(実質的に叩きのめす、ではないことはもちろんですが)ではなく、その先にある相互理解です。相手のことを嫌いになるためにケンカしているのではなく、自分のことをもっと理解してほしいから、ケンカになっているだけなんです。

それでも、ケンカをしていると、どうしても相手を打ち負かしたくなります。白黒つけたくなる。

でも、よく考えてみてください。夫婦はそもそも運命共同体なんですから、白黒つけたところでどちらも得をしないわけですよ。ケンカに勝って、一瞬の優越感を感じたところで、後に待っているのはいつ終わるかわからない、沈黙という気まずい仕返しだったりするわけです。

つまり、夫婦ゲンカの第一の極意は「勝とうとしない」です。

「相手を打ち負かすため」でないケンカなら、勝つ必要はない Photo by iStock