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競争率は上がる? 下がる? コロナ禍の2022年度中学受験、傾向と対策

令和の中学受験 保護者のための参考書(14)
計27年間中学受験の世界に身を置く作者、矢野耕平が受験で後悔しない方法を伝授。塾の新学期は2月から…『令和の中学受験 保護者のための参考書』で保護者も中学受験を“正しく”理解しよう。毎日連載>これまでの連載はこちら!

親に求められる「勇気」

ここまでの連載を読んで、中学受験についてどのような印象を持ちましたか。

「わが子に中学受験の道を選択させるのなら、親もそれなりの覚悟が必要なのだな」
 そうお感じになったのではないでしょうか。

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もちろん中学受験への「覚悟」は必要ですが、わたしは保護者の「勇気」が同時に求められる世界であると考えます。

わが子が中学受験をする中で大きく伸びていくために、いかにして「親離れ」を促していくか、自分がどのタイミングで「子離れ」を決行するかという「勇気」です。

学力差はいつから生まれるか わが子の学力をあげたい親が幼少期にするべきこと【国語編】」で言及しましたが、子によって中学受験勉強を始める以前の学習環境はさまざまであり、課題を抱えている子は多いのです。ですから、子を塾に通わせればあとは手を離しても安心というわけにはいかないのです。

社会学者の菅野仁氏の著書『友だち幻想 人と人の〈つながり〉を考える』(ちくまプリマー新書)の一部をここに抜粋します。

〈喩(たと)えて言うなら、子どもにとって、親というのは“多段型ロケット”のようなものなのです。段階段階で、その外付け燃料は切り離されていかなくてはなりません。最初は第一段ロケットの強力な推進力で打ち上がるわけですが、子どもはやがて自分の力で進まなくてはいけないので、余分になった燃料タンクは段階的に切り離されなければならないわけです〉

これは中学受験にも言えることです。

中学受験をスタートさせた頃は、保護者がある程度付き添ってやらなければ、子は学習を上手く進めることはできないものです。でも、いつまでもその状態ではいけません。

子が自分から問題解決できる姿勢を培うために、タイミングを見計らって保護者は少しずつその手を離してやる必要があるのです。

これは中学受験に限らず、子育て全般に言えますね。普通は子より親のほうが早くこの世から姿を消すわけですから、親が子の「自立」に向けて働きかけるのはごく自然なことです。

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