Photo by SSPL/Getty Images

ノーベル賞に3度ノミネート…梅毒の特効薬で世界を救った日本人細菌学者をご存じか?

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

難病・梅毒の特効薬を開発

1873年の今日(3月23日)、梅毒の特効薬・サルバルサンを開発した細菌学者の秦佐八郎(はた・さはちろう、1873-1938)が誕生しました。

島根県の農家に14人兄弟の8男として生まれた佐八郎は、代々医者の家系であった秦家の養子にとられ、第三高等中学校医学部(現・岡山大学医学部)で勉学に励みました。卒業後は一年間の兵役のあと、岡山県立病院の勤務を経て、北里柴三郎が所長を務めていた伝染病研究所に入所しました。

秦は伝染病研究所の技師としてペストの研究をしたり、日露戦争に軍医として従軍したりしました。その後、ベルリンのロベルト・コッホ研究所に留学し、ドイツ人のパウル・エールリヒ(Paul Ehrlich、1854-1915)とともに梅毒の研究を行いました。

1909年、秦はエールリヒとともに梅毒の特効薬を開発し、「人々を救う」という意味のラテン語から「サルバルサン」を命名しました。6年後にはサルバルサンの国産化に成功し、日本全土に普及させました。

秦は、サルバルサン開発の功績によりノーベル化学賞の候補1度、ノーベル生理学・医学賞の候補に2度選ばれたものの、残念ながら受賞はできませんでした。

秦佐八郎(右)とエールリヒ(左)

関連記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/