Illustrated by うえたに夫婦

研究室に欲しい! 実験の相棒「マイクロピペット」の最新トレンド

世界最軽量ピペットの開発者を直撃!

みなさんは、これまでにどんなピペットを使ってきましたか? ひとくちにピペットといっても様々な種類がありますが、今現在研究室で単にピペットとだけ呼んだ場合にはほとんどの方が「マイクロピペット」をイメージされるのではないでしょうか。

ピペットの種類いろいろ

パスツールピペット
先端が細い薄いガラス製のピペットです。プラスチック製のものもあります。いずれもコンタミネーションを防ぐためにディスポーザブルとして使われる事が多く、液体培地の移動やサンプリングなど、正確な計量が不要で少量の液体を移動したい場合に適しています。駒込ピペットと同様に、主に上部に取り付けたゴム球により液体を吸引吐出します。

駒込ピペット
ガラス製もしくはプラスチック製で、ピペット本体の上部に球状のふくらみがあり、泡立ちやすい液体も安心して計量できるピペットです。主に上部に取り付けたゴム球により液体を吸引吐出します。2mL、5mLの容量タイプが一般的です。

メスピペット
ガラス製もしくはプラスチック製で目盛がついており、液体を正確に測りとることが可能なピペットです。以前はメスピペット上端に口を直接つけて液体を吸引するという使われ方でしたが、有害な試薬や菌液を扱う時に危険なため、現在はオートピペッター(ピペットコントローラー)やゴム製吸引装置(安全ピペッター)を取り付けて使用するのが一般的です。

ホールピペット
ガラス製で、膨らんだ部分に目盛が一箇所だけ設けられたピペットです。液体を測る精度がメスピペットよりも優れていますが、正確な計量にはある程度の技量を要します。以前はピペット上端に口を直接つけて液体を吸引していましたが、現在では安全性を考慮してオートピペッター(ピペットコントローラー)やゴム製吸引装置(安全ピペッター)を取り付けて使用するのが一般的です。液体の排出後に先端に液体が残っている場合は、膨らんだ部分を手で暖めるなどして押し出します。

マイクロピペット
μL単位での液体の計量が可能で、主に生命科学分野の研究および分析において最も一般的に利用されているピペットです。内部ピストンの上下動による空気の体積移動によって液体の吸引と排出を行います。接液部として、主に使い捨てのプラスチック製チップを先端に取り付けて使用します。容量は、設定範囲内で自由に設定変更できる可変式とあらかじめ決められている固定式があります。精度および再現性を保つために、定期的な容量点検やメンテナンスが必要です。なお、容量が1mLまたは5mL以上のものを便宜的にマクロピペットと呼ぶ場合があります。

そんなおなじみのピペットの世界に、2020年、新風を巻き起こす製品が誕生しました。その名も「Nichipet Air(ニチペット エアー)」。

ニチペット エアーくん(Illustrated by うえたに夫婦)

今回は株式会社ニチリョーさんに伺い、Nichipet Airの特徴や、驚きの軽さについてインタビューしてきました。お話を伺ってみると、いまピペット界では軽量化が一大トレンドとのこと。

しかしこうしたトレンドにはこれまでにも時代ごとの波があり、時代背景や技術の進化に合わせてピペットに求められることも変化してきたそう。インタビューの後半では、これまでのピペットの進化の歴史にもフォーカスします!

お話を聞かせてくださったのは、株式会社ニチリョーの高野さん、徳地さん、高橋さんです。よろしくお願いします!

ニチリョーの高野さん(写真左)と高橋さん(写真中央)。徳地さん(写真右下)はオンラインでお話を聞かせてくださいました

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