年々激化していく中学受験。コロナ禍にあってもその勢いは衰え知らずだという。中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を主催し、『令和の受験 保護者のための参考書』の筆者でもある、矢野耕平さんに、2月初旬に終わったばかりの、2021年度中学受験で見えた“人気受験校の変化”について教えていただいた。

27年間中学受験の世界に身を置く矢野さんが見た“受験生激増の人気校”とはーー

「コロナ禍」でも盛況な首都圏中学入試

2021年度の中学入試が終わった。1月の東京都・神奈川県以外の道府県の中学入試が実施され、2月1日を皮切りに数日間東京都と神奈川県にある私立中学校の入試がおこなわれる。

此度の「コロナ禍」は中学入試にどのような影響を与えたのだろうか。わたしは当初、「コロナ禍」は中学入試の世界にとって「逆風」になるだろうと予測していた。その理由は以下の通りだ。

1.経済的な打撃を受けたご家庭が多く、「お金のかかる」私学に挑むご家庭が減少するのではないかと考えた点。

2.コロナという目に見えない感染症ゆえ、大半が電車に乗らないと通学できない私学よりも、歩いて通える地元の公立中学校を選択するご家庭が増えるのではないかという点。

しかし、わたしのこの予測は外れたらしい。2月1日に配信された讀賣新聞の記事にはこんな記述があった。一部抜粋したい。

<東京都と神奈川県では1日、私立中学の入試が始まった。進学塾「栄光ゼミナール」によると、同日は約220校で入試が行われる。千葉、埼玉を加えた1都3県では今春、6年連続増の5万2500人が中学受験に挑むと見込まれている。>

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また、受験情報リサーチをおこなっている森上教育研究所からも中学入試概況の「速報版」が発表され、それによると盛況を博した昨年度とほぼ同数の中学受験生たちが今春の入試に挑んだとされている。