AmazonやGoogleが、「雑談できるAI」を熱心に研究する“超現実的”な理由

雑談を通して「人間」がわかる
東中 竜一郎 プロフィール

このコンペティションでは、Alexaを実際に利用しているユーザが評価を行います。ユーザがAlexaに「Let's chat(雑談をしよう)」と呼びかけるとコンペティションに参加しているシステムのうち一つのシステムとランダムにつながり雑談できます。

そして、雑談が終わったらユーザに5段階のアンケートに答えるよう促します。アンケートの項目は「またこのシステムと話したいかどうか」です。このアンケートの平均値が高いシステムが優勝します。このアンケート項目は、Alexaとユーザが長期的な関係性を築けることを狙ったものと考えられます。ユーザとよい関係を築くことができれば、商品の販売につながるでしょう。

 

人間でも雑談をうまくこなすことは難しいように、雑談AIの研究は技術的なチャレンジを多く含んでいます。幅広い話題に対して適切に応答する必要がありますし、会話の流れを適切に理解する必要があります。

Microsoft、Google、Facebookは、雑談自体の重要性もさることながら、そのチャレンジ性から基礎的な雑談AIの研究にも積極的に取り組んでいます。特に、インターネット上にある大量のデータを活用し、どんな話題にも適切に答えるための手法の研究を推進。GPU(ディープラーニングによく用いられる画像処理装置)で有名なNVIDIAも雑談を対象にした研究に取り組んでいます。

GAFAのみならず、国内でもNTTやLINEなどを筆頭に、雑談AIの研究に取り組んでいます。まだまだ、人間のように雑談ができるシステムができているわけではありませんが、そうなったときのインパクトは非常に大きく、多くの研究者が人間のように雑談ができるAIの研究に取り組んでいます。

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