AmazonやGoogleが、「雑談できるAI」を熱心に研究する“超現実的”な理由

雑談を通して「人間」がわかる
東中 竜一郎 プロフィール

ユーザのことをよく知り、高い能力のAIは、より一層信頼されていくでしょう。ひとたび信頼を得ることができれば、ユーザにとって、AIにおすすめされた商品を断ることは難しくなるでしょう。「このシステムがおすすめしているから買ってみようか」となることは容易に想像できると思います。

GAFAが「雑談AI」の開発に熱心な理由

ここまでの説明から、なぜ大企業が雑談AIに取り組んでいるかがある程度理解できたのではないでしょうか。人間の一番近いところに入り込んでいくためには雑談が重要なのです。

Siriは雑談に対応しています。Siriはパーソナルアシスタントであり、タスクをこなすことがメインです。しかし、雑談がある程度できるようになっています。

Microsoftはパーソナルアシスタントのコルタナを展開していますが、雑談AIにも熱心に取り組んでいます。AI「りんな」は日本でも有名ですね。

Microsoftが提供するアシスタントサービス「コルタナ」[Photo by gettyimages]
 

「りんな」は中国で展開しているシャオアイス(XiaoIce)がベース。シャオアイスは6億以上のユーザを抱えており、感情を持った人間らしい応答ができると言われています。ユーザはシステムに人間味を感じ、楽しく会話ができるそうです。シャオアイスはビジネス面でも展開されており、商品の販売にも高い効果を上げていると報告されています。

AmazonはAIスピーカーを提供する傍ら、Alexa・プライズ(Alexa Prize)と呼ばれる雑談のコンペティションをここ数年開催しています。毎年有力大学が参加し、最新の雑談AIの技術が競われています。多額の優勝賞金が出るだけでなく、参加者にはAmazonの計算リソースが提供されたり、便利なAPIが提供されたりしており、雑談AIの研究への並々ならぬ熱意が見られます。

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