2021.02.25
# 社会 # 災害

コロナ後の「岡山首都移転」を、『首都感染』著者が力説する理由

「道州制」はどうだろう?
高嶋 哲夫 プロフィール

コロナより怖い自然災害

近年の日本で起きた大きな地震はこれらです。

  • 1923(大正12)年の関東大震災。死者数は10万5385人、経済損失52億7500万円。ただし、この数値は当時のGNP(国民総生産)推定値の35%にも相当します。
  • 1995年の阪神・淡路大震災。死者・行方不明者数は6437人。経済損失9兆6000億円。
  • 2011年の東日本大震災。死者・行方不明者数は約2万2000人(震災関連死含む)。経済損失は16兆~25兆円との試算があるものの、世界銀行の試算では約19兆円です。
東日本大震災からもう10年が経つ(photo by iStock)

コロナがインフラや建物を破壊することはありませんが、自粛期間に企業に与えた影響はかなり大きいでしょう。運輸業、観光業、宿泊業、飲食業などほぼ休業状態が長く続きました。今後も尾を引くでしょう。

 

日本列島の地下では、いま現在もプレートがぶつかり合い、歪みを溜めています。それはいつか必ず放出されるものです。

政府の地震調査委員会は、今後起きる巨大地震の30年以内の発生確率、被害想定を出しています。

  • 東京直下型地震(南関東)……マグニチュード6.7~7.2程度、発生確率70%。経済損失は約112兆円、死者は1万3000人です。
  • 南海トラフ地震……マグニチュード8クラス。地震発生確率は東海(M8.0程度)が88%、東南海(M8.1前後)が70%程度、南海(M8.4前後)が60%程度。そして東南海と南海が同時発生した場合はM8.5前後になると推定されています。経済損失は最低でも270兆円と言われています。死者は最悪、32万人以上に達するとされています。

「南海トラフ」とは、東海沖から四国沖にかけて海底にある溝状の地形を指します。海側のプレートが陸側のプレートの下に沈み込んでおり、これまで地震が一定間隔で繰り返し発生してきました。

M8クラスの南海トラフ地震が起これば、関東から九州まで、太平洋に面する地域は大きな揺れと津波に襲われます。横浜、静岡、名古屋、大阪と言った大都市、工業地帯が大きな被害を受けるでしょう。

現在では世界の工業は強く結びついています。日本発の世界恐慌につながりかねません。

考えなければならないのは、人口と工業の地方分散です。日本海側、あるいは内陸に人口と企業が分散していれば、全体の被害を少なくし、被害を受けた地域を支えることができます。

明治に作られたものからの脱却

「新しい日本の形」を模索する時が来たのではないでしょうか?

一つの方法が首都を自然災害に強い地に移すことであり、人口と産業を広く日本中に分散させることです。その新しい地の候補が、岡山・吉備高原であってもおかしくはありません。

政府は「地方創生」をうたっていますが、あまりうまくいっていません。これは、現在の日本の形に原因があると思います。

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