吉祥女子と頌栄女子を徹底比較! 大学合格実績をどう見るのが正しいか

令和の中学受験 保護者のための参考書(9)
矢野 耕平 プロフィール

吉祥女子と頌栄女子を比較する

とはいえ、中学受験生保護者がわが子の志望校を選ぶとき、その学校の出口、すなわち大学合格実績が気になるのは当然ですよね。

それでは、四谷大塚の合不合判定テストの偏差値一覧表(合格率80%ライン)でともに第1回入試偏差値が61と並んでいる「吉祥女子」と「頌栄女子学院」を取り上げ、大学合格実績の見方を説明しましょう

「大学合格実績」というと、つい「東大に何名合格したか」というようなトップ層の結果ばかりに目が行ってしまいます。しかし、その学校に合格、進学したわが子が、成績面でトップグループに入るとは限りません

わたしはよく保護者に「その学校の中で成績的に『真ん中』の位置にいる子が、どのレベルの大学に現役進学しているかをチェックしましょう」と伝えています。

それでは、吉祥女子と頌栄女子学院の大学合格実績【表A】を見てみましょう。

『令和の中学受験 保護者のための参考書』より

まず、この【表A】で気をつけたいのは、「延べ合格者数」であることと、「過年度生(浪人生)の合格者数」を含んでいることです。大袈裟な例ではありましたが、先に挙げた「5名で45名分の合格」とある意味同じような数値です。

吉祥女子も頌栄女子学院も「現役進学者数」をウェブサイトにちゃんと公開しています。

つまり、「誰がどの学校に進学したのか」という「現役進学実数」であり、誤魔化せない数値です。それが【表B】です。

『令和の中学受験 保護者のための参考書』より

続いて、【表C】から、「『真ん中』の位置ならどのレベルの大学に現役進学しているか」がだいたい分かります。「だいたい」と申し上げたのは、複数の大学に合格した生徒が自分の勉強したい学部・学科へのこだわりの強い場合、進学先が必ずしも「偏差値レベルの高い大学」であるとは限らないからです。

吉祥女子で国公立+早慶上智に現役で進学する生徒は38.4%です。言い換えれば、真ん中の位置ではこのレベルの大学は厳しいことを意味します。ワンランク下のMARCHレベルであれば現役で進学できそうです。

 

一方、頌栄女子学院で国公立+早慶上智に現役進学するのは53%。学年で真ん中の成績であれば、これらの大学に進学できる実力があることを意味します。

こう考えると、大学合格実績という側面では頌栄女子学院に軍配が上がりそうな気がします。

しかし、少し別の角度から、この数値をもう一度眺めてみましょう。

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