「世界で唯一、コロナを克服」…勝利の物語に酔いしれる中国の危うさ

批判を圧殺し権威主義を徹底しただけ

「タイム・イズ・オン・アワ・サイド」

「世界は100年に1度とない大きな変化の中にあるが、時と勢いは我々の側にある。これが我々の意志と気力の拠り所であり、我々の決意と確信の拠り所だ」1月11日、中国共産党の習近平総書記は党の主要幹部に対する会議で、自信満々とこう述べた。

新型コロナウイルスが武漢で発生してから1年余がたったが、感染者は1億人を突破、ワクチン接種の動きが各国で始まったものの、コロナ禍の収束には程遠い状況だ。

各国が変異株の発生など、新たな状況に悪戦苦闘する中、中国は情報の隠蔽など初期対応のまずさが世界的な感染へと広がったのではないかという国際社会からの疑問には応じようとしないまま、いち早く「コロナ克服に成功した」と国内外で宣伝するなど、まさに“一人勝ち”とも言える状況を作り出そうとしている。

by Gettyimages

この中で冒頭のように自信を強めた中国当局が「世界は中国の成功体験に学べ」と「コロナ外交」「ワクチン外交」を強めているが、果たして中国のいう「強さ」とは何か、そして中国は本当に「強い」と言えるのかが各国のメディアや研究者の間でも議論になっている。

 

米紙ニューヨーク・タイムズは2月5日、「権力、愛国主義と14億人:中国の新型コロナとの『人民戦争』」(英題は「中国は新型コロナをいかに打ち負かしたか」)との記事を掲載、共産党の民間企業や大衆の生活の隅々まで管理する全体主義的な手法が、コロナ禍からの急速な回復をもたらし、習近平を勢いづかせていると、次のように指摘した。

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