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日経平均「30年ぶりの2万9000円台」、でもそれを「安易に喜んではいけない」ワケ

米国市場でも株高が続く

米大統領選後の11月20日コラムでは、バイデン氏勝利となり米国株が反転・上昇している状況を受けて、政権移行の過程で混乱があっても、上下院の勢力が拮抗する中でのバイデン政権による経済政策が株高を後押しする、との筆者の見通しを述べた。

トランプ前政権は経済成長を支える大規模な財政政策を発動したが、これをバイデン政権が引き継ぐ。そしてトランプ政権が力を入れたワクチン開発が実を結び国民へのワクチン接種が進み、これが米国経済正常化をサポートする、との予想である。

実際に、2021年初には前代未聞の連邦議会議事堂への暴徒侵入など政治的には大きな混乱が起きた。ただ、11月20日のコラムで指摘したが、民主主義が機能したことによる政権交代が起きることを前向きに評価した。政治的な分断があるからこそ、為政者は財政金融政策を駆使して経済復調に注力すると考えたのである。

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11月20日のコラムを書いた時点では、バイデン政権の準備が進んでいたが、イエレン前FRB議長が財務長官に登用される可能性が報じられていた。直前まで財務長官候補に挙がっていなかったイエレン氏の登用は、株式市場にとってポジティブな動きとも筆者は評価した。経済成長重視で財政政策と金融政策を連動させて政策運営するために、前FRB議長のイエレン氏はまさに適任であり、この登用が成功しつつある。

また、バイデン氏が行った閣僚人事においては、民主党の中道的な主流派から人選が目立った。民主党の左派勢力の圧力に晒され政策運営が揺らぐリスクが懸念されたが、穏当な人選を踏まえるとこのリスクシナリオも当面は低くなった。

現状、政権発足直後のいわゆるハネムーン期間ではあるが、筆者の想定通りに、バイデン政権による現実的な政策運営が金融市場に安心感を広げた。その結果、年末年始を経て米国市場では株高が続き、2月に入っても主要株価指数の最高値更新が続いている。

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