世界が森喜朗を批判…男尊女卑思想がまだ支配的な日本社会の「キケンすぎる実態」

ある日突然、大切な家族が「加害者」になる
阿部 恭子 プロフィール

小野さんと被害者や店側の認識にはだいぶズレがある。

「逮捕され、“性犯罪者”と呼ばれたことがとてもショックでした。性犯罪者っていうのは、レイプ犯とか、子どもにいたずらするような奴らだと思ってましたから」

酒の席で女性に触るくらい大したことではないという認識なのだ。逮捕された小野さんは実名報道され、自宅には「出ていけ変態!」といった抗議電話や「性犯罪者を許さない!」といったチラシが郵便受けに投げ込まれ、面会に来た妻は、「近所の人が誰も口をきいてくれない」と泣き崩れていたという。

娘の結婚も破談となり、その後、妻は自殺した。小野さんの失職により、この先の生活にも不安を抱いていたという。小野さんは、執行猶予付き判決を受け社会に戻ってきたが、仕事も家庭も失い、待っているのは厳しい現実だけである。

 

「自分だけではない」という加害者の言い訳は通らない

「周りの友達とかみんな女子高生と遊んでるし、逮捕されるとは思いませんでした」

加害の認識が欠けている犯罪者ほど、加害行為をしていたのは自分だけではないという言い訳をする。及川正吾さん(仮名・20代)は、18歳未満の女性にわいせつ行為をしたとして条例違反で逮捕された。「みんな」と言うが、及川さんの周囲で他に逮捕された人はいない。

及川さんは、有名大学に通う大学生だったが、事件の影響から退学となった。両親もまさか優等生だった息子がこのような事件を起こすとは夢にも思わず、母親はショックから自殺未遂をしている。

「大したことではない」「女性も喜んでいる」等という加害者の「認知の歪み」は、重大な事件を引き起こしている。犯罪の中でも性犯罪者に対する世間の目は厳しく、嘲笑の的になり、家族までが屈辱的な思いをしているのである。

編集部からのお知らせ!

関連記事