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「中学受験向きの子、不向きな子」の判別方法――親に求められる3つの「覚悟」

令和の中学受験 保護者のための参考書(5)
わが子は果たして中学受験すべきなのか? そんな悩みを抱えている保護者がいらっしゃるでしょう。中学受験に向いている子、そうでない子をどのように判断すればよいのでしょうか。
計27年間中学受験の世界に身を置く作者、矢野耕平が受験で後悔しない方法を伝授。塾の新学期は2月から…『令和の受験 保護者のための参考書』で保護者も中学受験を“正しく”理解しよう。毎日連載>これまでの連載はこちら!

親はどこまで関与すべきか

この男の子の事例は、先に紹介した豊島岡女子学園に合格した女の子と正反対のように一見思えます。最後の最後まで保護者が彼に付き添いつつ、中学入試本番を迎えたのですから。「自立」とは程遠い状態にあると感じられるでしょう。

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しかしながら、中学入試に至るまでの過程は違っても、勉強が好きになれたという点は両者とも同じですよね。

この男の子が「社会が好きだ、得意だ」と感じられるようになったのは、周囲から押し付けられたわけではなく、彼自身、自然とそう思えるようになったからです。言い換えれば、これも「自立」の一形態と見なせるのではないかと考えます。

大切なのは、中学受験をスタートする際に、わが子の「学習状況」がどのレベルなのかを保護者が冷静に把握、理解することです。子の学力を過大評価したり、過小評価したりしないように第三者(たとえば、塾講師など)の声に耳を傾けたいものです。

この点をまとめてみましょう。

子が中学受験勉強をスタートする際に保護者に求められるスタンスは次のようになります。

中学受験勉強スタートに際して準備万端の子→保護者は早期にわが子が「自立」して中学受験勉強をできるように働きかけていく。

中学受験勉強スタートに際し「出遅れて」しまった子→保護者は子の学習に付き添い、手助けしてやりながら、徐々にその手を離し、子の「自立」を促していく。場合によっては、中学入試直前まで保護者が積極的に携わっていくという覚悟を持つ。

ここまで読んでお分かりでしょう。中学受験「以前」の学習経験の深浅(しんせん)如何で、保護者が子の中学受験勉強に関与する度合いが相当異なってくるのです。もちろん、子どもたちそれぞれの特性もこの点に大きく関係してきますので、単純な図式を描くのは難しい話ではあります。

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