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日本が韓国をWTOに訴えた「経済紛争」、じつは日本が「勝訴」していた…!

過去にはこんな紛争も

11月に出た判断

日韓の間での経済紛争といえば、2019年7月の日本の韓国向け輸出管理の運用見直しが頭に浮かぶ。この措置では、それまで一括で許可されて輸出されていたフッ化水素、フッ化ポリイミド、レジストの3品目が、個別輸出許可へ切り替えられるとともに、韓国が「ホワイト国」から除外されることとなった。この措置は現時点でも解除されておらず、日韓経済紛争の象徴となっている。

日韓経済紛争はこればかりではなく、地味ながら複数の紛争が続いており、そのひとつにこの年末から年始にかけて動きがあった。

昨年11月、日本がWTO(世界貿易機関)に提訴していた韓国による日本製ステンレス棒鋼に対するアンチ・ダンピング措置が、下級審的役割を持つ紛争処理小委員会(パネル)において、WTO協定違反と判断された。そしてパネルは、韓国に対して措置の是正を勧告した。すなわち、日本勝訴の結果となった。

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WTOの紛争解決制度は二審制となっており、パネルにおける報告に不服がある場合には、上級審的な役割を持つ上級委員会に上訴できる。そこで、韓国は今年の1月に上級委員会に上訴して、紛争は上級委員会に場を移して継続することとなった。

アンチ・ダンピング措置とは、ある製品を不当に安い価格で輸出してきた国に対し、その製品に相当の関税をかけることである。

不当に安い価格とは、自国市場向けの価格より輸出価格が安いことをいう。ある製品を輸出する国をA国、輸入する国をB国としよう。A国のメーカーが自国の市場向けに製品を1万2000円で販売する一方、B国には同じ製品を1万円で輸出している場合、国内価格に対して輸出価格は不当に安く販売されていると判断する。

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