ドネーションとは、寄付、寄贈、贈与、助成を意味する言葉ですが、ここでは、活動に共感する団体にお金を渡すこと=ドネーションと捉え、日本における寄付の歴史や、寄付する側の大切な姿勢を学びます。

●教えてくれたのは…
鵜尾雅隆さん
うお・まさたか/認定NPO法人日本ファンドレイジング協会代表理事。JICA、外務省経済協力局等を経て、現職。著書に『寄付をしてみよう、と思ったら読む本』(日本経済新聞出版)。

ドネーションとはつまり、
こういうことです

Q1.クラウドファンディングやふるさと納税との違いは?

A.基本的に同じです。一般的な寄付は、“長期的な支援”にも適しています。

ドネーション=寄付とは、金銭や財産を贈ること。なので、クラウドファンディングもふるさと納税も寄付。街角の募金箱にお金を投じることも、古着を途上国に贈ることも寄付です。ですがここでは、主に非営利団体や公共団体といった社会問題の解決のために活動する組織、団体にお金を贈ることを指して話を進めたいと思います。

こうした団体への寄付と、クラウドファンディングやふるさと納税の違いは、あえていうならば「頻度」ではないでしょうか。クラウドファンディングやふるさと納税が、1回の手続きで1度きりの支援となる傾向があるのに対し、団体・組織への寄付は継続性がある場合が多く、1回きりの寄付の他に、毎月、毎年といった定期的な送金もできます。寄付とは「寄りそって付きそう」とも考えられる。長期的に支援したい団体を見つけることは、人生を豊かにすることにもつながります。

Q2.日本人ひとりあたりの寄付額は?

A.平均2万7013円。若い世代に意識の高まりが。

日本の2016年の個人寄付総額は7756億円*。2010年と比べると約3000億円*も増えています。意識を変えたきっかけは東日本大震災。そして、現在のコロナ禍も影響し、社会へ貢献したいという気持ちはさらに高まっています。ですが、世界と比べると日本人の寄付額は決して大きいとは言えません。個人寄付総額が名目GDPに占める割合を比べると、日本の0.14%に対し、韓国は0.50%、イギリスは0.54%、寄付大国であるアメリカでは1.44%にもなっています*。

日本の寄付の未来を考えたときに、ひとつの希望と言えるのは若い世代に寄付の意識が芽生えていること。コロナ禍で給付金以外のお金を寄付に回した世代は20代が最も多いという集計結果もあるそうです。

*寄付白書2017より

Q3.透明性のある寄付先か判断する方法は?

A.活動&決算報告書を確認。法人の種類や認証も。

NPO法人は全国に5万1000強。公益社団や公益財団法人を含めるとさらに増えます。その中から自分が信頼できると思える寄付先を探すのは大変なこと。一概にこれをクリアしていればOKと言えるものではありません。ですが、まず確認したいのは活動報告書や決算報告書。団体のホームページに報告書がアップされているか、その内容に納得できるかが、一番シンプルな判断方法です。また、団体について知るための基本的な知識も大切です。

例えば、経営管理がしっかりとしていて3000円以上の寄付者を年平均100人以上集めているNPO法人は「認定NPO法人」と名乗ることができます。また公益社団や公益財団法人を名乗るには行政庁から認められなくてはなりません。ですが難しいのは、あえて法人格をとらずに活動する素晴らしい団体もあること。法人の種類だけで判断はできませんが、一つの基準にはなります。非営利組織評価センターによる「グッドガバナンス認証」や、第三者評価と団体のセルフチェックで認定する「ベーシックガバナンスチェックリスト」も知っておくといいでしょう。活用する団体はまだ少ないですが、これからの広がりが期待されます。