報酬指向か、仕事への愛か。内向型と外向型でこんなに違う働き方

だから、いつも自分らしくしていよう
スーザン・ケイン プロフィール

内向型がいつも用心深いとは限らない

投資するときや、リスクと報酬との賢いバランスを取る必要がある行為をするときには、つねに自分をチェックしよう。そのための上手な方法のひとつは、なにか決断する前に、頭のなかが報酬のイメージで一杯になっていないか確かめてみることだ。

 

クーネンとブライアン・クヌートスンは実験から、ギャンブルをする前にエロティックな写真を見せられた人は、机や椅子などのあたりさわりのない写真を見せられた人よりもリスクを負いやすいことを発見した。これは、事前に報酬を与えられたせいで――たとえそれが、これからしようとしていることにまったく関係のない報酬であっても――ドーパミンを分泌させて報酬系を興奮させ、より軽率な行動を引き起こすのだ(このことは職場でのポルノを禁止するための確たる根拠になりうる)。

もし、あなたが、報酬にあまり敏感でない内向型ならどうだろう? ちょっと考えると、ドーパミンと熱狂の研究によれば、目標を追求することで得られる興奮によって動機づけされて、懸命に働くのは外向型だけのように思われる。内向型のひとりとして、私は最初この考えに疑問を持った。自分の経験と符合していなかったからだ。私は昔からずっと自分の仕事が大好きだ。毎朝目を覚ますと、期待にわくわくする。では、私のような人間は、いったいなにに動かされているのだろう?

ひとつの答えはこうだ。たとえ外向型が報酬に敏感だという理論が正しくても、すべての外向型がつねに報酬にひどく敏感でリスクに無関心であり、すべての内向型が報酬にまったく動かされずつねに用心深いとはかぎらない。アリストテレスの時代から、哲学者はすべての人間活動の根底に二つのものがあると観察してきた――人間は楽しみを与えてくれそうなものに近づき、痛みをもたらしそうなものを避ける、と。

集団として見れば、外向型は報酬を求める傾向があるが、近づいたり避けたりする傾向の度合いは一人ひとりさまざまで、状況によっても変化する。じつのところ、現代の多くの性格心理学者は、脅威に対して用心深いのは、内向性よりも「神経症傾向」と呼ばれる特質であると言うだろう。体が報酬や脅威を感じるシステムはたがいに独立して働くので、報酬と脅威の両方に対して、敏感あるいは鈍感であったりもする。

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