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報酬指向か、仕事への愛か。内向型と外向型でこんなに違う働き方

だから、いつも自分らしくしていよう
目立ちやすい外向型人間より、物静かな内向型人間のほうが成功しやすいという、一見常識とは異なる事例をまとめたスーザン・ケインの著書『内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法』(講談社+α新書)。それによると、内向型と外向型では目標達成のスタイルがハッキリ違うという。前者は欲しいものを手に入れることにエネルギーが湧くタイプ、後者は持てる力を最大限に発揮することに喜びを感じるタイプ。自分がどちらのタイプかを知ろう。そうすることで、それぞれに伴う危険な事態を避けることもできる。

内向型より外向型人間のほうが、あきらめが早い

内向型と外向型の対照的な問題解決スタイルは、さまざまな形で観察されている。ある実験では、心理学者が五〇人の被験者に難しいジグソーパズルを与えたところ、外向型は内向型よりも途中であきらめる確率が高かった。また、リチャード・ハワード教授が内向型と外向型の人たちに複雑な迷路の問題をやらせたところ、内向型のほうが正解率が高く、実際に解答用紙に書きはじめる前に時間をかけて考えることがわかった。

しだいに難易度が増す五段階の問題で知性を測る〈レーヴン漸進的マトリックス検査〉でも、同じような結果が出た。外向型は最初の二段階の問題で高得点を取り、それはおそらく、目標をすばやく見きわめる能力のおかげだろう。だが、より難しい残りの三段階で持続性が必要になってくると、内向型のほうが高得点になる。最後のもっとも難しい段階では、あきらめてしまう確率は外向型のほうが内向型よりもずっと高い。

内向型は持続性を必要とする社会的な課題でも外向型をしのぐ場合がある。ウォートン・スクールのアダム・グラント教授は、コールセンターの従業員に向いている特質を研究したことがある。グラントは外向型のほうが適しているだろうと予測したが、実際には、電話勧誘の成績と外向性とはなんの関連もなかった。

 

「外向型の人は電話で流れるように話す。けれど、話しているうちに、なにかに気をとられて焦点を見失ってしまう」とグラントは語った。対照的に、内向型の人は「静かに話をするけれど、とてもねばり強い。焦点をしっかりさせて、それに向かって話している」という。外向型でたったひとりだけ内向型をうわまわる成績をあげた従業員は、注意深さに関する得点が例外的に高かった。つまり、社会的技能が必要とされる職種でも、外向型の陽気さよりも内向型の持続性が役立ったのだ。

持続性はあまり目立たない。もし、天才が一%の才能と九九%の努力の賜物ならば、私たちの文化はその一%をもてはやす傾向がある。その華々しさやまぶしさを愛するのだ。だが、偉大なる力は残りの九九%にある。

「私はそんなに頭がいいわけではない。問題により長く取り組むだけだ」と、極度の内向型だったアインシュタインは言った。

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