新型コロナ、「パチンコ・保健所・夜の街・若者」を敵認定する人々が抱える「深刻な問題」

分断と排斥を超えるには
原田 隆之 プロフィール

心の体のソーシャルディスタンス

そもそもコロナのような感染症は、人から人へと伝播するものであるから、ソーシャルディスタンスという言葉に象徴されるように、人と人の距離を広げてしまう厄介なものである。握手やハグはもちろん、会話も会食も禁止。帰省も祭りもイベントも禁止。こうして物理的に人と人との距離を引き離す。

さらに、これまで述べてきたように、人々の心の距離を引き離し、深刻な分断と偏見を生む。「仮想敵」を作りそれを排斥する人々は、それが正当な防御策だと信じ込み、自らの偏見に気づかないか、薄々気づいていたとしてもそれを合理化しようとしている。

〔PHOTO〕iStock
 

感染症の蔓延で不安を感じ、不自由な思いをしているのは、自分だけではない。皆、同じように不安や不自由のなかにいる。敵はウイルスであり、何かの属性によってカテゴライズされた「誰かよその人」や「仮想敵」ではない。

誰かを責めて誹謗中傷することが、感染防止や問題の解決になるのだろうか。自分の不安や鬱憤晴らしにしかなっていないのではないか。感染症の蔓延に打ち勝つには、分断よりも協力が必要だ。

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