〔PHOTO〕iStock

新型コロナ、「パチンコ・保健所・夜の街・若者」を敵認定する人々が抱える「深刻な問題」

分断と排斥を超えるには

ある保健所の話

地方で保健所の所長をしている友人から、最近このような話を聞いた。コロナの家庭内感染が各地で広まっているが、その地域でもある家族の両親が感染して入院し、子ども二人が家に残されるという事態になってしまったという。

子ども自身も濃厚接触者であり、自宅待機とせざるを得ない状況だったが、上の子どもは高校生だったので、下の子の面倒を見ながら待機を続けることになった。とはいえ、子ども二人での自宅待機は心配である。保健師は通常の健康状態の確認に加えて、日に何度か電話をして「困っていることはないか」「心配なことはないか」などを聞くとともに、励ましの言葉をかけ、きめ細やかな対応をしたそうだ。

そして、無事に両親が退院して、子どもたちも学校に行ける日がきたとき、保健所に子どもたちから手紙が届いた。そこには、「いつも電話で気持ちを明るくしてくれてありがとう」という感謝の言葉が綴られていた。それを読んだ保健師は「コロナで大変だけど、嫌なことばかりではない」と言って涙を流していたという。

〔PHOTO〕iStock
 

公衆衛生の最前線で、保健所職員の仕事は多忙を極め、一時も緊張感から解放されることのない毎日である。そのなかで、このような温かい心の交流は、大きなエネルギーとモチベーションとなるにちがいない。また、こうした人々の献身のおかげで、われわれの健康や社会が守られていることを感謝せずにはおれない。

しかし、保健所の仕事は、このようなことばかりではない。心ない誹謗中傷や批判の電話に晒されることもある。「なぜ検査を絞っているのか」「なぜ入院できないのか」など、怒鳴り声の電話も少なくないそうだ。

編集部からのお知らせ!

関連記事