結婚とはダンスのようなもの

アドラー心理学を対話形式で啓蒙したベストセラー『嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え』(岸見一郎、古賀史健・著/ダイヤモンド社)には、「人生とは、いまこの瞬間をくるくるとダンスするように生きる、連続する刹那」と書かれている。連続する刹那、まさしく点の集合体だ。

ここで言う「人生」を「夫婦生活」に置き換えるなら、ダンスでペアを組むパートナーは配偶者だ。そう考えると、「離婚すべき結婚」と「がんばるべき結婚」、その適切な線引きが見えてくる。

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相手の足を踏んで険悪になろうが、ステップが下手で観客に失笑されようが、あなたがいまこの瞬間、そのパートナーとダンスを踊っていて楽しいのなら、そのまま踊り続ければいい。

逆に、いくら教則本通りにそつなく踊れているとしても、また観客から拍手を受けているとしても、踊っている本人たちが楽しくないなら、即刻、パートナーの手を離して、次の「点」に移るべきだ。別のパートナーにチェンジするのも、ソロダンスに転向するのも、あなたの自由である。

『妻が口をきいてくれません』のラストは、美咲と誠が穏やかにダンスを踊っているように見える。ただし、ふたりがどういう気持ちでダンスをしているかについては、議論の余地ありだ。ダンスの相手がいる人も、いない人も、ぜひ考えてみてほしい。

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