「繊細すぎる」のは欠陥という見方を覆したのは、研究者のこの気づき

HSPの提唱者は自分も悩んでいた
スーザン・ケイン プロフィール

感情を司るのに重要な偏桃体が強く活性化

アーロンは自分の発見を専門誌に発表したり、本に書いたり、講演で話したりしはじめた。最初のうち、彼女はさまざまな困難に直面した。講演を聴いた人々は、彼女の発想は魅力的だが、話しぶりに確固たる自信が感じられないと批判した。それでも、アーロンはぜひとも自分の考えを知らしめたいと願った。そして、批判に耐え、その道の権威らしい話し方を習得した。

 

私がウォーカー・クリーク牧場で会ったときには、彼女は歯切れよく確信に満ちた口調で話していた。一般の講演者との違いはただひとつ、彼女が聴衆の質問に最後まで誠実に答えることだった。講演が終わってからも残って数人のグループと話をしていたが、自分自身も極度の内向型だというから、きっと疲れきって家路についたことだろう。

アーロンが自説を発表して以降、科学者たちの実験によって、敏感さや内向性に関連すると思われる遺伝子プロファイルを持つ人をfMRI装置に入れて、恐ろしい顔や事故現場や汚染現場などの写真を見せると、感情を司るうえで重要な役割を担う扁桃体が強く活性化することが実証された。アーロンらの研究チームはまた、強烈な感情を示している人間の顔写真を見せられると、敏感な人はそうでない人よりも、感情移入に関連する脳の領域がより活発に動き、強い感情を抑制しようとすることをも発見した。

「とても敏感な人」は他人が感じていることをわが事のように感じずにはいられないのだ。(翻訳 古草秀子)

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