人類はどこから来てどこへ行くのか? 世界を進化の尺度で眺めたら

熱気にあふれた「伝説の東大講義」から学ぶ
立花 隆 プロフィール

数万年のスケールで考えるには?

人類の歴史を過去にたどるとき、ホモ属という属のレベルの歴史をたどるなら、100万年以上過去にさかのぼらねばならない。

ホモ属でいちばん古い種であるホモ・ハビリスは250万年前から150万年前にかけて生きていた(以下、年代はいずれもかなり大ざっぱな推定になる)。次に古いホモ・エレクトゥス(原人)は、160万年前から、20万年前くらいまで生きていた。

ホモ・サピエンスが登場するのはその次で、はじめの登場者が旧人(ネアンデルタール人)、次の登場者が新人(クロマニヨン人など)で、新人が我々の直接の祖先とされる。旧人は20万〜30万年前から4万年くらい前まで生きていたと考えられ、新人の登場は、4万年前以後と考えられている。

 

石器時代の区分でいうと、前期旧石器時代が原人の時代、中期旧石器が旧人の時代、後期旧石器以後が新人の時代である。つまり、人類史を我々に直接つながる祖先のところまでたどろうとすると、少なくも4万年くらいは過去にさかのぼらねばならないのである。

我々現生人類が、この先どれくらいの未来を持っているかを考えようとすると、不確定性要因が多すぎてまだ全く予想がつかないが(極端な見解としては一世紀ももたないだろうとする説もある)、取りあえず、新人(ホモ・サピエンス・サピエンス)の出発時点からここまでの時間ぐらい(約4万年)はいけるだろうと、あまり根拠を持たない希望的観測をもとにいわれている。

期待値をいわせてもらえば、まあ、これから数万年はいけるのではないだろうか

しかし、数万年という時間は、気が遠くなるほど長い。このような想像を絶するほど先の未来を考えるには、どうすればよいのか

本書では、ジュリアン・ハックスレーやテイヤール・ド・シャルダンといったユニークな思想家の発想を手がかりとして、そこを考えてみたいと思っている。

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