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2021年以降、マンション・戸建ての価格が「下がる地域」と「その意外な理由」

2020年は、コロナによって不動産価格が下がると言われてきたが、そうならなかった。コロナ対策で財政が拡大したことや、テレワークの普及によって住宅需要が予想よりも高まったことが原因だ。しかし、2021年には不動産価格に決定的な変化が起きると考えられる。その変化を起こす「ファクターX」とはなんなのか。『激震!コロナと不動産』などの著書があるマンションジャーナリストの榊淳司氏が解説する。

マンション価格高騰の原因

まずは、そもそも2013年以来主に全国の都心エリアでマンション価格が高騰した原因とは何なのかをご理解いただきたい。

マンション価格が高騰した最も大きな理由は、「異次元金融緩和」なのである。

異次元金融緩和とは、2013年の3月に日本銀行総裁に就任した黒田東彦氏が打ち出した、まさに「異次元」と呼ぶべき、かつてない規模と手段による金融緩和政策である。誤解を恐れずにごくカンタンに言ってしまえば、その骨格は次の2点である。

1 世の中に出回るマネーを、それ以前の約5倍に増やした
2 金利を限りなくゼロ、一部はマイナスにまで落とした

まず、1について説明しよう。黒田氏が日本銀行の総裁に就任する以前、マネタリーベースは総額で100兆円未満であった。マネタリーベースとは、カンタンに言えば、出回っているお金の総量である。これを黒田総裁は就任以来数年をかけて約5倍に増やしたわけである。

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具体的には、市中の銀行(例えばメガバンクの三菱UFJや三井住友、その他多くの地方銀行など)が保有していた日本国債を、強制的に買い上げたわけである。銀行は、日本国債を保有していればそこには僅かでも金利が付く。しかし、現金を保有していても金利はつかない。だから、金利を払ってくれる企業や個人にお金を貸そうとする。

銀行を通して日本経済のあらゆる分野に潤沢に資金が供給されれば景気が良くなるだろう、というのが金融緩和の考え方である。この場合、銀行が企業に貸し出すのなら、主に設備投資などの事業資金。個人へは、主に住宅ローンや学資ローンなどとなる。

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