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コロナ危機で、じつは「銀行預金」より「株」が安全になりそうなワケ

「有事の金」も信じられない

お金(マネー)の価値は100分の1になった

ここのところ、中国・武漢発の新型肺炎や米大統領選挙を始めとする世界的混乱が続くせいか、金価格が上昇傾向にある。

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「有事の金」というが、昨年4月25日の記事「コロナ危機で現金、不動産、国債はヤバくなる…結局、株が安全資産」で、戦乱などの「本当の有事」には、持ち運びが簡単では無い現物の金が必ずしも有利ではないことを述べた。

米国が、昨年10月27日の記事「第2次南北戦争も―選挙結果がどうなっても米国の分断は避けられない」で述べた状況であることを考えると「本当の有事」問題を避けて通ることはできないと思う。

そのような「有事問題」を除けば、金は古代から貴重な金属として人々に崇め奉られてきたものの、その用途は宝飾品や特殊な工業用途などに限られている。言ってみれば、金の「使用価値」は古代からほとんど変わっていない。もちろん、巨大な金鉱が発見されたりして供給が短期的に増えて価格に影響を与えることもあるが、やはり「使用価値」は変わらない。

このことを頭に入れながら、金価格の歴史的推移を見てみたい。

1933年、金融恐慌をきっかけにルーズベルト大統領は大統領命令6102号を発令した。これは、米国の市民が保有する金を平価(1オンス=20.67ドル)で強制的に搬出させ、市民の金保有を禁じるものであった。以来、長年の間米国人が金を保有することは「違法」であったのだ。

ブレトン・ウッズ協定は、第2次世界大戦後半の1944年7月、アメリカ合衆国のニューハンプシャー州ブレトン・ウッズで開かれた連合国通貨金融会議(45ヵ国参加)で1945年に発効した。国際金融機構についてのものだ。

米ドルを基軸とした「固定為替相場制」であり、1オンス=35米ドルと金を交換し、アメリカのドルと各国の通貨の交換比率(為替相場)を一定に保った。

そして、この体制は1971年のニクソンショックで崩壊し、米ドルを裏付けとした事実上の金本位制も崩れ去った。

 

その後、金は自由に取引されるようになり、現在では1オンス2000ドルに迫るから、約90年の年月をかけて100倍ほどになったことになる。しかし、冒頭で述べたように、金の「使用価値」は変わらないから、正確には「(金に対しての)ドルの価値が100分の1」になったと考えるべきなのだ。

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