妊娠して気づいた“女性の働く環境問題”

2011年3月に、人気お笑いコンビ・さまぁ~ずの大竹一樹さんと結婚した中村さんは、その半年後には妊娠。これが仕事に忙殺される日々に強制的な変化をもたらしました。

「実を言うと、そもそも結婚したいと思ったのは、もちろん夫が好きだったからなんですけど、ある程度仕事に満足感を覚えていたからでもあるんです。100%完璧にできた!と思えたことは一度もありませんでしたが、一通りほとんどの分野を経験させてもらったし。だから妊娠が分かったとき、担当番組を産休に入るのと同時に全て卒業することに、焦りはありませんでした。卒業せずに育休から復帰後はまた同じ番組に戻る、という方もいましたが、私はもう充分に経験を積ませてもらったし、そろそろ次の世代に渡すべきかな、と思って。なので、実際に育休に入った後、テレビで活躍する同僚たちを見ても『早く復帰しなきゃ』という焦りはありませんでした」

初めての妊娠中。ただだだ幸せを噛み締める毎日。 写真提供/中村仁美

一方で、妊娠して初めて気づいた“女性を取り巻く働く環境問題”もあったと言います。

「私の少し上世代は、妊娠後もそのまま会社員を続ける人が増えてきてはいるけれど、まだまだ辞める人も少なくない、という状況でした。それだけに会社も妊婦や子供のいる女性社員をどう扱っていいか戸惑っていたんでしょうね。だからできるだけ無理はさせない、という気遣いある勤務体系を組んでくれたんです。

でも私はというと、至って健康な妊婦で。体調もいいし、これが最後になるかもしれないから、産休ギリギリまでフルに働きたい、という思いがあったんです。ところが後輩から、『そんな風にギリギリまで猛烈に働かれたら、中村さんができたんだからみんなできるでしょ、となるんですよ』と言われて。今、どう働くかは私だけの問題じゃないんだ、とハッとしました。先輩の中には、子供がいても出張に行くし夜の会議もOK、接待の場にも出るという方もいて。『彼女と一緒にしないでほしい』と言っている声も耳にして、妊娠中や職場復帰後、どう働きたいかは本当に人によって違う、だから『基本的にはシフトを減らします』という会社の配慮は、私には不要でしたが必要な人もいるんだな、と」