不確かな医療情報は救える命を救えなくしてしまう

「今回の一件ですが、不安を煽る報道をされた出版社の中に、著作を通して面識がある出版社もあったので、今回、抗議という形でお話をさせていただきました。私が抗議をした意図も真摯に受け止めてくださり、迅速に記事撤回などに動いてくださいました。この部分に関してはとても感謝しています。

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Twitterにも書きましたが、今回の私のやり方がいい方法だったとは自分自身でも思っていません。自分の作品を人質にするなど、恥ずべき行為だと思っています。

ですが、コロナ禍という異常事態の中で、不確かで不安を煽る危険な情報が氾濫する予兆は、以前から感じていました。そして、海外でワクチンが始まったとともに、やはり懸念したように報道が次々と発信されました。

今回のような多くの人々に不安だけを募らせる情報は、コロナ禍の中では、多くの命を奪ってしまうことにもつながってしまう。救える命を救えなくなってしまう可能性が大きい。その思いから行動をしたのです

作家として自分の作品や自分の作品を愛する読者はとても大事だが、それと同じぐらい医師として、報道の在り方についてはずっと感じるところがあったと、知念氏は話す。

新型コロナウイルス感染症(covid-19)が現れてから、過剰に不安を煽る情報に私たちは常にさらされている。photo/Getty Images