中国共産党の悲願「台湾併合戦争」の発動が今、現実味を増している

アメリカが隙を見せれば躊躇なく

「台湾独立は戦争を意味する」

先月(1月)28日、中国国防省の呉謙報道官は記者会見で、台湾海峡で行っている中国軍の軍事活動についてコメントした。その中で彼はこうした軍事活動の正当性を主張したのと同時に、「台湾独立は戦争を意味する」という強烈な表現を用いて台湾への露骨な軍事恫喝を行った。

呉報道官が戦争発動の前提としている「台湾独立」とは何かは別として、中国軍の声を代弁する国防省報道官が公然と「戦争」という言葉を持ち出して、一定の条件下で台湾に対する戦争発動もありうると表明するのは異例なことである同時に異常なことでもあろう。戦争の発動が中国軍から公然と叫ばれたのである。

実は、去年9月から今年1月下旬までに、中国の習近平政権と中国軍が台湾との関連において取ってきた一連の行動から見ると、上述の「戦争発言」は単なる恫喝でもなさそうである。「祖国統一」という大義名分による台湾併合戦争の発動はこの5ヵ月間、徐々に現実味を帯びてきているのである。

by Gettyimages

ここではまず、去年9月からの中共政権と中国軍の「台湾関連」の一連の動きを時間順に羅列して見てみよう。

まずは9月18日、中国軍戦闘機18機は台湾の防空識別圏に侵入した。そのうち8機は台湾海峡の中間線を超えて台湾側の空域に侵入したのである。中国軍機が中間線を超えて台湾側に侵入してきたのはおそらく半世紀ぶりのことであろう。

そして9月19日、中国軍機19機は再び台湾海峡の中間線を超え、台湾空域に侵入してきた。

こうした挑発行為とは同時進行的に、中国軍は9月28日までに南シナ海と東シナ海、黄海、渤海の4海域で軍事演習などを同時実施した。4海域での同時軍事演習の実施は前代未聞の出来事である。

そして9月29日、中国の中央テレビは、台湾海峡を管轄する中国軍の東部戦区が市街戦を想定して行った直近の演習の動画を公開した。

 

市街戦演習は、台湾に向き合う福建省に基地がある第73集団軍が遂行したものだが、その舞台となった「市街地」には台湾で使われる繁体字の漢字の看板が並んでいることから、それは明らかに、台湾への上陸戦・制圧戦を想定した演習であった。

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